麒麟がくる第34話「焼討ちの代償」のあらすじと感想。

麒麟がくる第34話「焼き討ちの代償」のあらすじと感想です。

放送:11月29日(日曜夜8時)
視聴率:13.6%

元亀2年(1571年)、信長は伊勢、近江の一向一揆と戦った後、再び比叡山に兵を結集させ、比叡山延暦寺に急襲をかけました。

“柴田勝家”⇒もはや叡山は、死に絶えたも同然!

比叡山延暦寺を攻略した信長は、天台座主・覚恕こそ取り逃がしたものの、そこにいたすべての者を男女区別なく殺戮(さつりく)するのです。

見るも無残な劇策であった信長の比叡山焼き討ちで、比叡山は“修羅場”化しました。

この状況を見て、足利義昭は織田信長の排除に動き始めます。

松永久秀が指摘したように、「義昭と信長」は本来相容れない存在だったのですね。

さて、明智光秀の幕府離反がここから始まります。

先週は⇒「麒麟がくる」第33話「比叡山に棲む魔物」のあらすじ(ネタバレ)と感想

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麒麟がくる第34話「焼討ちの代償」のあらすじ。

織田信長の残虐極まりない焼き討ちを知った摂津晴門は、信長とはもう手を切るべきだと足利義昭に進言し、

その為には、大和の松永久秀と筒井順慶の内戦を利用するべきと主張します。

織田信長が後ろ盾につく「松永久秀」でなく将軍・足利義昭が「筒井順慶」を支援することで、幕府の立場を明確にするべきだと摂津は言うのです。

義昭は覚悟をまだ決められない表情でしたね。でも足利義昭は元興福寺の高僧ですから摂津の進言に傾きますよね。

義昭と信長の対立が決定的になったのは仏罰を恐れぬ信長比叡山焼き討ちでした。

でもそれだけではありません。

浅井・朝倉・本願寺・三好との戦いで十分な力を発揮できなかった信長を見限り始めていたのです。

優柔不断とはいえど、信長が上洛の際の恩人とは言えど、もう無視できないところまできてしまったのかもしれませんね。

義昭と摂津。

摂津晴門の入れ知恵で、足利義昭は信長との対決を決めるようです。

『仏教の総合大学』である比叡山を焼き討ちしたこと、そこにいる僧俗男女を皆殺しにしたことが、いかに前代未聞の暴挙であったことをよく象徴していると思います。

まして旧体制の代表者である「摂津晴門」ならばなおさらと言っていいでしょう。

まず摂津は、直接義昭と信長が対決をしないよう、義昭が肩入れしている「筒井順慶と松永久秀」の対立を煽ろうとしています。

そのあたりは搦手(からて)を好む摂津らしい策略といえばいえるのでしょうか。

※搦手(からて)とは

城の裏門。また、城の裏門を攻める軍勢。転じて、物事の裏面。

麒麟がくる34話「焼討ちの代償」のネタバレ。

比叡山焼き討ち・僧俗男女皆殺しという劇策に苦しむ光秀が、比叡山の犠牲者に娘たちがいたという悪夢を見ましたね。

ただ、明智光秀が比叡山焼き討ちに反対していたのはフィクションです。むしろ積極的に比叡山焼き討ちを主導したのが史実のようです。

(女子供は逃したというのもフィクションで、実際に逃したのは秀吉だったそう)

教養人で土岐源氏の血を引く明智光秀ならば、このように良心の呵責にさいなまれるのも無理ないのかもしれませんね。

「※呵責(かしゃく)=責め苦しめること。しかり責めること。」

34話では夢から覚めると「たま」が屋敷にはいません。

光秀とたま。

「たま」は市場に美しい鳥を見に出かけました。その時、明智が憎い都の民が石を投げ「たま」の頭にあたりけがを負います。

たま“は東庵先生のもとで手当てを受けていました。幼い「たま」は気性の激しい性格であったとのことです。

34話のように石を投げつけられたことを受けて、もっと父親をなじると思ったのですが、どうもそうではないようですね。

「麒麟がくる」の「たま」は、最後まで父親に従順という形で行くのでしょうか?

今回は史実通り煕子が、光秀の看病疲れで光秀より先立つという筋書きですよね。

そのあとで芦田愛菜さん演じる成人した「たま」が登場することになると思います。

下手に自己弁護することもなく、今回の比叡山焼き討ちは自分が主導したものだと素直に打ち明ける光秀です。

駒のお手玉で元気になったものの、正直「たま」の胸中には複雑な思いがいっぱいだったでしょう。

光秀と駒。

駒は「幕府は、筒井順慶様の後ろ盾として松永様と戦をするつもりです」と光秀に話をします。

幕府は信長から離れようとしています。それが真なら

“明智光秀”⇒早急に手を打たねば・・・

光秀は幕府と信長の代理戦争というべき計略を回避するべく、松永と筒井を直に引き合わせ、和睦させようと動き出します。

幕府内からの支援は筒井に向けられていましたからね。

松永久秀筒井順慶の代理戦争になることを防ぎたい明智光秀は駒とともに筒井のもとに出向きます。

すっかり足利義昭の側近となってしまった駒ですね。

駒を介して、足利義昭が筒井順慶を支援し、織田信長が味方すると思しき松永久秀と対決するという情報を光秀が受け取ります。

同時に駒は『妹を取り返そうとして比叡山に行き、その戦に巻き込まれて死亡した少年』のことを話すに至ります。

“駒”⇒皆仕方がないと言って戦をしてきたのです!光秀様も同じ道をたどるのですか!

とかつて光秀をなじったです。

でも、光秀も比叡山焼き討ちをやりたくてやったわけではないことを、駒は足利義昭の側近になったからわかったのでしょう。

麒麟がくる34話「焼討ちの代償」の感想。

松永久秀と筒井順慶の代理戦争は避けなければならない。

34話では『義昭が順慶を支援し、信長の同盟者である久秀と対決する』のを必死に止めようとしている光秀です。

順慶も『信長は自分を支援し久秀を討ってくれる』と摂津晴門の口から聞かされていたようで、信長と対決するとは考えていなかったようです。

光秀と筒井順慶

光秀は駒と一緒に筒井に会います。会ってこの戦を止めるように説得しますが、筒井は聞き入れません。

そこで光秀は、大和に帰る途中で堺に立ち寄りましょうと提案します。そうです。堺の宗久の屋敷で松永と会わせるためです。

新興勢力の筒井順慶です。

光秀は順慶を『鉄砲200挺をくれた恩人』として、順慶は光秀を『自分を義昭や信長のもとに取り立ててくれた恩人』としてみていたのではないかと思われます。

史実でも後に強い同盟で結ばれることになる2人です。

光秀が順慶を宿敵・久秀のもとに連れてきても腹を立てなかったのは、光秀に対する強い信頼性があったからだとも思われますね。

同時に『久秀と対決するうえで、信長とは対決したくない』という思いが、順慶を戦回避への思いに傾ける一因になっていたのも確かでしょう。

しかしながら今回の光秀はかなり大胆な作戦でしたよね。

中立地帯である堺を舞台にしているとはいえ、筒井順慶松永久秀を直接合わせ、戦の回避を行おうとしていたわけですから。

下手すればその場で斬りあいになっていたかもしれないのですが、そうはならないと光秀が見たのは、松永久秀を信頼していたからでしょうね。

とにかくこれで一度は筒井順慶松永久秀は和解するのです。

光秀と松永久秀。

明智光秀は松永久秀に2万石の国と引き換えにこの戦を諦めてもらうよに説得します。松永は筒井との戦の和議を承諾します。

34話の松永久秀は日本三大梟雄とは言えないぐらいの明るい風流人でありながらも、明智光秀を導く預言者としての立場を持っているような気がしました。

そうはいっても明智光秀が松永久秀の宿敵・筒井順慶を連れてきたときの気持ちは複雑だったでしょう。

明智光秀に悪感情を抱いても仕方ないようなシーンです。

でも、そこは切れ者の光秀を一目置いているのかどうか、興福寺ではなく光秀がもらった近江2万石の領地を代わりに受け取るということで納得したようですね。

「とにかく松永久秀は、信長は旧来の因習を何も信じず、壊さないと気が済まない。

義昭は仏法も従来の慣習も守ろうとするお方。

2人は水と油で、たもとを分かつときがくる」と言ってましたね。

麒麟がくるの光秀は『腐敗した比叡山の勢力をそぐために、仕方なく比叡山を攻撃した』ように描かれています。

でも、光秀が比叡山焼き討ちに反対し、そのために信長の不興を買ったというフィクションもあります。

松永久秀にとっては、

“松永久秀”⇒比叡山焼き討ちを主導した光秀は信長と似た存在と指摘します。

やがて明智光秀は足利義昭を見限り信長方につきます。

この松永久秀のアドバイスと、35話で摂津晴門によって危うく暗殺されかけるようになります。

最終的には光秀が義昭をどのように見限るかが気になります。

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まとめ。

34話「焼討ちの代償は」では光秀が捕えた僧侶を切り捨てるかと家臣に問われるシーンがあります。

こんな戦をする織田信長に対して不安を覚えるのです。

ただ松永からは信長を上洛させこの世から戦を無くすようにしたのは光秀ではないかと言われます。

やがて信長は幕府を追いやりますよね。光秀はどのように変わっていくのか?

いよいよ35話は、迷いの果てに足利義昭は信長を見限り、信長と対決する決意を固めるようです。

その中で明智光秀がどのようにして義昭を見限り、信長につくのかというのが35話の焦点になりますね。

松永久秀からのアドバイス、そして光秀が摂津晴門の手の者に暗殺されかけるということが、光秀が義昭を見限る原因になってくると思われるのです。

(秀吉も『戦に明け暮れた幕府とは縁を切る時では』と次回予告でアドバイスしていました)

信長と対決する姿勢を決定した足利義昭に、駒が何を思うのか、それもまた期待される気がしますね。

最後までお読みいただきありがとうございます。