大河ドラマ2020年「麒麟がくる」第4話「尾張潜入指令」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。
天文17年(1548年)の春。光秀が再び諸国を回る序章として描かれたと思しき第4話です。
明智荘に、まばゆい初夏が訪れました。十兵衛は場外の野原で、鉄砲の試し撃ちに余念がありません。
戦道具として使えるかどうか調べるように、利政(道三)から鉄砲を託されたのです。
先週は⇒「麒麟がくる」第3話「美濃の国」。でした。
さて、長谷川博己の「麒麟がくる」をもう一度見たい!!「最終話の本能寺」はどうなったのか?
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奇しくもこの話で本能寺が出ました。『麒麟がくる』では本能寺から逆算せずに光秀の物語を描くわけです。
ですから、『運命じみたものを感じる』より、あくまで鉄砲の生産拠点という理由で京都に向かうわけですかね。
ところで予告編で菊丸は光秀にため口を叩いていました。
それはあくまで菊丸のほうが小柄ながら老けていただけで、そのような設定にした方が自然、ということだけだったようです。
(制作側の遊び?)でも正体は?
光秀が菊丸とともに尾張へ行き、なおかつそこで松平竹千代(徳川家康)に出会うというのは、ずいぶん強引な展開な気がしましたね。
ですが、そこが脚本なんですね。
麒麟がくるが素晴らしいのはこの脚本です。そしてそれを見事に演じる役者さんの力で大河ドラマを面白くしています。
若き光秀の前半生は資料もなく謎も多いので、ドラマチックに描くことができます。光秀の優しさ・誠実さもいいですよね。
菊丸と光秀は兄弟という形で尾張の領地に入ります。
ですが、光秀・菊丸が織田の刺客に襲われた際に、菊丸が都合よく助っ人を連れて現れたり、どうにも菊丸の素性がよくわからない気がするのですが、それはこれからわかっていくことなのでしょう。
今回は織田信秀の『怖さ』を強調したかった展開にしたかった気もしますね。
武骨で気品にかけながらも、気の知れた望月東庵とは斎藤方のスパイを任された件についてあけっぴろげに話し、それでいて東庵との秘密が漏れないよう光秀・菊丸を襲う抜け目なさが信長の父・信秀なんですね。
今回の信長の『魔王』としての側面は父の信秀に受け継がせたかったようですが、ちょっと強調が弱かったかもしれません。
それにしても、本木雅弘さんは狡猾で裏表のある斎藤道三をよく演じているものと思います。
さて、麒麟がくるの光秀は尾張に潜入し諸国の様子を知る事になるのです。美濃から堺へそして京。今度は尾張ですね。
尾張は海に面していて信秀は物資の交易で財を成しています。そんな市を光秀は見ながら経済の重要性も知る事になるのでしょう。
道三の正室である小見の方が回復したのを機に、京へ帰ろうとする東庵です。
しかし帰りの道中に織田方の拠点である西尾張を通ることを知ると、道三は医者としての原則を破ってまでも織田信秀の病状について知らせるよう求めます。
それが出来なければ、東庵自身あるいは助手の駒を処刑すると。
例によって力で押さえつけてばかりの道三ですが、東庵は医者としてあまたの大名や人々を診た経験から、こういった理不尽な要求は慣れっこだったのでしょうね。
信秀がばくち相手であることを幸いに、彼から借りているばくちの代金を薬代に上乗せしてくれたら信秀の病状を教えてあげると取引します。
道三もケチだからしぶしぶ承諾しつつも、『あちこちの大名につながりがあるあの医者は使える』と、連れてきた光秀をほめたたえるわけですが……。
ケチで残忍でありながら、道三は東庵を受け入れるだけの器はあったようです。
しかし美濃の村の支配者である国衆を力で押さえつけることしかできなかったのが道三の限界だったようで、おそらく東庵はそれを見抜いていたものと思われますね。
かたや光秀の器を道三はどう見ていたのか、それはわかりませんが、これから長い付き合いをしていく中で東庵は光秀に一目置くものと思われます。
自称百姓の菊丸ですが、織田方の刺客に出会った時、都合よく助っ人が現れて光秀は織田方の刺客から逃れることが出来たわけです。
この辺りの都合のよさや、菊丸が神出鬼没という設定を考えても、菊丸はただの百姓というわけではなさそうです。(坂本城落城の時に自害した明智秀満という説がネットであるようですが、違いますね)
当時の武士は平時には百姓仕事に精を出していましたから、菊丸も本来は農作業一本ではなく、何か武道を極めている可能性は無きにしも非ずです。
菊丸の竹千代に対する表情などからしても、菊丸は徳川(松平)の諜報活動を担った服部の一族であるとも推測されます。
まだ菊丸の正体は物語序盤なので明かされていませんが、今後の展開を待つことにいたしましょう。
麒麟がくる1話から最終話までの一覧はこちら。
⇒大河ドラマ2020年「麒麟がくる」のあらすじ(ネタバレ)と感想のまとめ一覧。
東庵を監視するために、百姓に変装して様子を見ようとした光秀と菊丸です。
そこで今川に人質として出されるはずが、敵対する織田に預けられることになってしまった松平竹千代(徳川家康)と出会うことになります。
気弱な父を嫌い、母の元に会いたがっている家康。そんな竹千代に、光秀は自分の立場を把握し、今は待つことを悟らせます。
このことや人質生活の長さも相まって、家康は『鳴くまで待つ』ことの大切さを悟るのかもしれませんね。
もっとも光秀も嫌な上司の元でこき使われている身の上だから、竹千代の気持ちは死ぬほどわかっていたと思います。
後に信長が頭角を現すようになると、家康は信長の同盟者、光秀は配下となりますが、苛烈な処遇を信長から受けて我慢ならない光秀を、家康は同様の方法で諭すのかもしれません。
三河からきた農民・菊丸が光秀に向かって「十兵衛」とため口で迫れる菊丸は本当に農民なんでしょうか?この4話で正体は解るのか?ヒントはありましたね。
光秀が再び諸国を回る序章として描かれたと思しき4話「尾張潜入指令」でした。ですが、視聴率は13.5%と大きく下がりましたね。裏の番組がやはり強くなっていますよね。
1、テレビ朝日系の「ポツンと一軒家」が17・5%。
2、日本テレビ系の「世界の果てまでイッテQ!」は13・8%。
3、フジテレビ系の「四大陸フィギュア男子フリー」は14・5%。(羽生結弦が優勝)
それで光秀が初心を思い出す、という展開だと面白いかもしれません。
次週は⇒麒麟がくる第5話「伊平次を探せ」です。
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