大河ドラマ2020年「麒麟がくる」で伊藤英明(キャスト)が演じる「斎藤高政」を紹介します。
斎藤高政(義龍)は斎藤道三の長男でありながら父に疎まれ、自分の本当の父は道三の上司の土岐頼芸ではないかという自らの出生に悩みます。
そのことが原因で、やがて父の道三を討つことになります。
「麒麟がくる」では明智光秀と斎藤高政は若い頃学友として育ったとの脚本です。斎藤高政は志半ばでハンセン病とも言われる病で亡くなります。
さて、「麒麟がくる」の見どころは各俳優(キャスト)が演じる役の活躍ですね。
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斉藤高政は斎藤道三の側室・深芳野の長男として生まれました。
だが、斉藤道三は高政を『おいぼれ』として遠ざけ、道三の子で高政の弟の喜平次や、正室・小見の方の子供である孫四郎を溺愛するようになります。
道三が土岐頼芸から離縁された深芳野を側室に迎える際、深芳野は頼芸の子を身ごもっていて、それが高政だったという説があるのですが、
ドラマでは自分が頼芸の子ではないかという思いと、道三から遠ざけられて育てられたことが、高政に暗い影を落としていくのです。
1554年に道三が隠居すると、高政は稲葉山城の城主となるのですが、それは道三が成り上がり者で、領国経営がうまくいかなかったが故の仕方ない政権交代だったという説もあります。
しかも、2年前の1552年に道三の上司である土岐頼芸が彼によって追放されると、頼芸を父とも思っていた高政は危機感を募らせ、かたや道三も、高政を廃嫡して孫四郎を当主にしようと画策します。
この近親憎悪はもはや臨界点に達し、1555年に高政は孫四郎と喜平次を殺害、仰天した道三は大桑城に逃走します。
そして翌年1556年、長良川の戦いにて父・斎藤道三と直接対決します。
道三は今までの成り上がりと謀略、残虐な処刑っぷりから孤立無援であり、高政はついに父を討ち取ることになるのです。
その後は、足利の一族で四職として室町幕府の住職を務めた一色家を名乗るようになります。
室町幕府の体制を残しつつ、斉藤道三の下剋上で混乱した美濃を治め、戦国大名として自立するようになります。
1558年には治部大輔、1561年には左京太夫に任命されて京の治安維持を任されるなど、室町幕府からも認められていたようなのです。
ですが、信長が当主になった織田との争いでは勢力拡大を果たすことが出来ませんでした。そして1561年、左京太夫に任命された年の5月11日に急死。享年35歳。
ハンセン病を患っていて、それの悪化で亡くなったとも言われていますが、『大かうさまぐんきのうち』によると、奇病で妻子とともに亡くなったといわれています。
斉藤高政と明智光秀は通説上1歳違いと言われており、気の置けない話し相手であると同時に、学友であってもおかしくない立場だと思われます。
ただ、高政は自分以上に光秀が道三に買われているのを見て、人の子として面白くなかったのは想像に難くありません。
そしてのちに高政が道三に反旗を翻して討ち取ると、道三方についていた光秀の明智城も攻め立て、光秀の叔父明智光安を戦死させ、明智光秀を一家離散させて浪人にしてしまうのです。
この時の斉藤高政の心境はどのようなものだったか、記録は何も伝えていません。
ただ、生真面目な明智光秀からしてみれば、儒教の『孝』の理念からしても、子供が父を討つことなど言語道断であり、
どれだけ成り上がりもので悪い主君であっても忠義を尽くさねばならないということで、道三方につくものと思われます。
高政は、歳の近かった明智光秀が道三方につくのを見て、邪魔者を排除できると喜ぶのか、それとも学友を責めねばならぬ悲しい思いを抱えるのでしょうか。
そして、高政はやがて光秀より先に先立っていくのですが、その時に浪人として貧しい生活を強いられていた光秀は快哉を叫ぶのか、それとも悲嘆にくれるのか。
どちらにも転びかねないポジションだけに、ドラマでどう描かれていくのかは未知数ですね。それもドラマを見る楽しみですね。
麒麟がくるに出演する男性キャストの一覧はこちら。
⇒大河ドラマ2020年「麒麟がくる」の“男性キャスト(俳優)”一覧
十兵衛(光秀)と義龍(高政)2人の決別のシーンは美しくもあり切ないものです。高政は信長の暗殺を計画しますが、光秀に妨げられてしまいます。
ついに父子の争いが始まってしまいます。長良川を挟んで北側と南側に陣をとる両軍です。
この戦いは、高政が道三を討っても“親殺し”の汚名を着せられてしまうまさにマムシの道三の戦術でありました。既に数では負けていましたからね。
ただ、今まで本気でこの父子は接していなかったようにドラマを見ていて思うのです。
高政の元に倒れ込んだ道三は、奇しくも親子の抱擁を交わしているように見えましたからね。
又、目に涙を溜める高政のアップを見ると、最後までわかり合うことのできなかった悲しい親子だったような気がします。
高政が疑心暗鬼から自分の弟たちを殺してしまったのは、もう仕方ないことなので、せめて国衆同士の争いは避けるようにと光秀は進言します。
しかしながら高政の『明智家の領地を鞍替えし、領主は光安から光秀に交代する』『自分は道三の子ではなく、土岐源氏の血を引く土岐頼芸様の子、としたほうが、守護を申請するうえでも都合がよかろう』
という言葉が、光安と光秀に不信感を抱かせる大きな原因となってしまいます。
高政が家督を相続して増長している、とは私は考えたくないのですが、『父に代わって新しき国づくりをする』という高政の志が、間違った方向に向かいかけていたというのは否めないのでしょうね。
そして結局、明智の意向を無視して十兵衛との友情に甘えて、『国替えと領主交代』を申し付けてしまった。
後の長良川の戦いで高政につく国衆が多いあたりは、高政のほうが道三よりも人望があったということがうかがえます。
ですが、少なくともこのドラマでは、明智家の本当の欲求を読み違えてしまったことが、明智家の高政に対する離反を招き寄せてしまったといえそうです。
勿論こののち、高政は光秀に二度も裏切られてしまったわけですから、激しい怒りを持って明智方に攻め入ってくるのだと思われます。
⇒麒麟がくる16話「大きな国」“道三の遺言”のあらすじと感想
高政にとって信じられるものは、母である深芳野から産まれたということだけでした。その母の死によって、唯一のよりどころを失います。
道三に家督を譲るように迫ったのは、高政の思いというより、母の長年の願いをかなえたかったからだと思います。
しかし、高政は最愛なる母・深芳野を失います。
母の死は道三の思いが無かったからだと道三を追い詰めます。母の死は父・道三との確執を深め憎しみに変わってきます。
明智光秀の学友であり、光秀を認めていた斉藤高政。
しかし長良川の戦いで光秀が道三方につくと、高政は明智の城をも攻め、光秀の叔父である光安を戦死させ、明智光秀を一家離散させていくことになるのです。
いまのところ斎藤高政は光秀の才を認めている道三の息子として描いて入るようですが、その中には他人なのに道三に気に入られているという嫉妬と羨望もあったと思われます。
まだ長良川の戦いには至っていないのですが、高政の複雑な心境をどう描いていくのか、そしてどのように光秀と袂を分かっていくのか、ドラマの行方が試されます。
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