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市原隼人(キャスト)が大河ドラマ「べらぼう 」で演じる“烏山検校”とは。

市原隼人(キャスト)が大河ドラマ2025年「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」で演じる「烏山検校(けんぎょう)」を紹介します。

「べらぼう」は大河ドラマでは珍しい江戸時代中期の物語で吉原生まれの吉原育ちの蔦屋重三郎が主人公の町人のビジネスサクセスストーリーです。

しかし、その時代に、盲目の大富豪で盲人組織の「当道座」の大親分がいました。その名は「烏山検校」です。

「烏山検校」を演じる市原隼人は大河ドラマ3度目の出演で、初出演は2017年放送の「おんな城主直虎」でした。

井伊家の菩提寺龍潭寺の増侶「傑山(けつざん)」を演じ、2度目は2022年放送の「鎌倉殿の13人」で八田知家を演じました。

見事な肉体美を魅せていましたね。3度目が盲目のとても難しい役「鳥山検校」です。

 

さて、蔦重は吉原の繁栄と女郎たちの幸せを真に願い熱い情熱で突き進みます。

前編の相棒は「花の井改め瀬川」。二人の愛情はソウルメイトでしたが時間と共に微妙な男女間の愛に育っていきます。

でも、吉原花魁の恋愛は御法度。この非常な吉原事情は9話と10話で描かれ、小芝風花は瀬川を見事に演じました。この好演は「NHKオンデマンド」で!

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市原隼人が大河ドラマ「べらぼう 」で演じる“烏山検校”とは。

“烏山検校”は高利貸しです。盲人組織の大親分として巨万の富を築いています。

烏山検校が登場する「べらぼう」のあらすじ(ネタバレ)と感想の一覧はこちら。

大河ドラマ2025年「べらぼう」

“烏山検校”とは

江戸時代中期、盲人は幕府や朝廷の手厚い保護を受けていたようで、高利貸も許されていたようです。

その中でも、盲人組織の大親分で大富豪なのが“烏山検校”です。特別な宿命を背負う彼は人の心の痛みを読み取ることができます。

なので人の心の隙間に入り込むことができて、よくも悪くも他者を導けるのです。ただ、高利貸しですから敵も多く、人知れず孤独の中で生きてきました。

検校(けんぎょう)って何?

鳥山検校の「検校(けんぎょう)」は、人物名ではありません。「検校」はもともとは荘園や寺社の監督職を指した官職名称です。

室町時代以降、盲人のなかでの最高位となります。鳥山検校をはじめとする盲人男性は江戸時代において、「当道座(とうとうざ)」と言う同業者組合に属していました。

その当道座の頂点に立っていたのが検校です。

当道座の官位は、 最高位の検校から順に、別当(べっとう)、勾当(こうとう)、座頭(ざとう) と呼ばれていました。

座頭とは、映画「座頭市」の座頭です。更に細分化されており合計73個の位がありました。

ただ、当道座で役職に就くには、相応なお金が必要でした。検校は、719両(約3,600万円)が必要だったとされています。

また、この当道座は芸能・鍼灸などの事業を行っており、江戸幕府は当道座を公認していました。

“烏山検校”と瀬川(花の井)

大金持ちですが孤独の中で育った烏山検校が出会ったのが、江戸市中で評判の花魁瀬川(花の井)でした。

花の井は彼との初めての席で、彼を気遺って吉原のしきたりを破ります。彼はその共犯者となれたことが嬉しかったのでしょう。

またこの「花の井」との出会いによって、暗闇の中を手探りで求めてきた「みずからの存在意義」のようなものを見つけます。

ですが、花の井を身請けしたものの、彼女の心は自分のものにできず、財力ですべてを手にしてきた彼の意地とプライドが崩れていきます。

その時、彼はどのような行動をとるのか?

花の井(瀬川)との対面は第8話で描かれ9話では「身請け話」を持ち込み、10話では吉原で祝言をあげます。

その後の二人の生活も描かれることでしょう。さてさて、どうなることやら…

嫉妬深い鳥山検校のその後。

第12話で鳥山検校の嫉妬深さが描かれます。追い詰められる瀬川(瀬以)がとった行動とは…

そして検校の行く末は、14話で幕府(田沼意次)が当頭座の一斉取り締まりを行い検校も捕まります。

その後、瀬川と離縁することになります。

花の井(五代目瀬川)の身代金。

お金持ちが遊女をお金で引き取る身請けは吉原でもよくありました。ただ、遊女の身請けはかなり高額です。

位が高くない遊女で平均40両(約200万円相当)します。

鳥山検校が、花の井(五代目瀬川)の身請けに支払った金額は1,400両(約1億4,000万円相当)と言われています。

これだけの大金を払って身請けをしたのですから、江戸中で噂になり市民は驚愕したことでしょう。

烏山検校と蔦重の関係は。

烏山検校は吉原一と評判の花魁である「瀬川」を身請けしますが、大金をもってしても瀬川の心は検校のものにはなりません。

そこに検校は蔦重の影を感じるのです。

「べらぼう」で演じるキャストの一覧はこちら。

市原隼人が大河ドラマ「べらぼう 」で演じる“烏山検校”のその後。

鳥山検校と瀬川の結婚生活は約3年にわたって続いたと言われています。ドラマでは、10話で結婚し14話で離縁していますので、4話で3年ですね。

14話で描かれた安永7年(1778)に検校は捕まりました。幕府が悪徳な高利貸しらを一斉に取り締まったからです。

屋敷や家財道具一式、現金20両など全財産を没収され、さらに貸していた金1万5000両も返済不要という沙汰になった。

ドラマでも意次が検校の金は幕府の金であると将軍家治の前で述べていましたよね。鳥山検校にしてみれば、莫大な貸金を踏み倒されたのですが…。

そして鳥山検校は、武蔵・山城・摂津・遠江から追放処分となりました。金もなくどのような生活していたのでしょう。

鳥山検校の暮らしの資料はありませんが、一説にはこの処分から12年後の寛政3年(1791年)に赦免されたともいわれています。

いずれにせよ天から地に落ちた生き地獄だったと思います。

まとめ。

14話で退場する市原隼人が演じる鳥山検校ですが、一部の視聴者からは「不器用ながらも純粋な愛情に心を打たれた」との声もありました。

多分、瀬川の幸せを願い、自ら離縁を申し出たのでしょうが、高利貸と言う職業ですので多くの江戸市中の民や武士から憎まれていたと思います。

いくら幕府公認の職業とはいえ、取り締まった田沼意次にあっぱれだと私は思います。