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香川照之は2002年大河ドラマ「利家とまつ」で秀吉を演じる。

2002年の大河ドラマは「利家とまつ」です。まつ役を松嶋菜々子さんが演じました。

その「利家とまつ」で秀吉役に選ばれたのは、今日「カマキリ先生」として有名になりTBS半沢直樹でも話題になった実力派俳優・香川照之さんでした。

織田信長役に反町隆史さんなど、トレンディドラマを思わせるキャスティングでした。

犬と猿として、お互いに競い合ってきた前田利家と豊臣秀吉です。

2002年に放送された「利家とまつ」の豊臣秀吉と、演じる香川照之さんをご紹介いたします。

さて、大河ドラマの戦国時代に必ず登場する武将と言えば「豊臣秀吉」ですよね。

時代によって、脚本家によって「歴代の秀吉」の描き方は変わりますね。

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香川照之は2002年大河ドラマ「利家とまつ」で秀吉を演じる。

『犬と猿』として互いに競争しあいながらも、前田利家の無二の親友として描かれている秀吉です。

同時に忠義で立身出世を果たす利家に対し、功名を重ねて立身出世を重ねるなどの対比で描かれていました。

また、農民出身らしく、無粋な態度物腰と乱暴な言葉づかいも印象的でしたね。

明るく人たらしでありながら、晩年になると残虐な行為が目立ち始めるという描写はこれまで描かれてきた秀吉と同じです。

ですが、利家とまつに非常に信頼を寄せているところが強調された点が、「利家とまつ」の秀吉の大きな特徴といえましょう。

2002年大河ドラマ「利家とまつ」で秀吉が登場するシーン。

「利家とまつ」第7話、出世合戦開始!

美濃の斎藤攻めを行う織田信長の下で戦によって功名を立てようとする利家です。

ですが、木下藤吉郎は墨俣の城を作るという機転と、6千の野武士を味方につけるという策略で信長に気に入られます。

この力が利家に劣等感を抱かせることになるのですが、秀吉が利家の親友であると同時にライバルでもあることが強調されていたと思います。

「利家とまつ」第19話、秘密同盟。

上杉が織田方に攻めてくるのですが、その時に『親父』と利家からも慕われている柴田勝家と口論になって、秀吉が一人帰っちゃうあたりは空気を読めない性格といえるのでしょうか?

この争いの中では香川さんが一人小柄で、いかにも秀吉らしいといった気がしましたね。

そのあと信長は秀吉に切腹を命じますが、利家が体を張って秀吉を守ろうとするあたりは、秀吉あっての利家であり、利家あっての秀吉だったのかもしれませんね。

最後に利家が秀吉を殴るあたりが、利家の怒りと同時にその象徴であったと思います。

「利家とまつ」第28話、清須犬猿合戦。

中国大返しと山崎の戦は前田利勝(利長)の口伝だけで語られて拍子抜けしてしまいました。

ですが、秀吉が光秀を討ち、清州城において信長の後継者をだれにするか、いわゆる「清須会議」で秀吉と利家が対立するかのように描かれていましたね。

本来幼い信長の孫・三法師が信長の後継者になることはあり得なかったんですけれども、それができたのは三法師をあらかじめてなずけた秀吉の抜け目なさといえましょうか。

利家は清須会議に顔を出してはいないのですが、ドラマとは言え利家が鎧兜姿で現れ、信長の死を秀吉が願ったとなじった時には、秀吉は怖かったでしょうね。

それでも『天下を取らせてくれ』と利家に懇願するところや、三法師が秀吉になついているのを見て『頭が高い』と言い切るあたりは人間臭いといえるのでございましょうか。」

「利家とまつ」第42話、利休切腹。

のちの朝鮮出兵や豊臣秀次を死に追いやる秀吉の愚行から考えて、利休切腹が秀吉の狂気ののろしのように描かれることがとても多いですよね。

秀吉の弟・秀長の死や、息子・鶴松が病気で秀吉の気持ちが不安定であるかのようにも描かれていました。

そのことでおねとけんかになり、母親のなかを泣かせてしまって気遣うあたりは母孝行らしさがよくわかる気がします。

その一方で利休の名を高めるために死なせるなどと屁理屈っぽいところも相変わらずな気がしますが。

「利家とまつ」第47話、秀吉死す。

利家と無二の親友でライバルでもあった秀吉の最期のドラマです。

『返す返す秀頼のことお頼み申す』と史実通りいってくれるのかと思っていました。

しかし、信長なメイドから引きずり込もうとするなどのたわいもない夢を語って皆を盛り上げようとするなど、明るい点は健在だったようですね。

そんな人間だったからこそ、利家も人々もついていったのは確かだったでしょう。

『露と落ち 露と消えにし わが身かな』のテロップは切なささえ感じました。

2002年大河ドラマ「利家とまつ」の秀吉とは?

大河ドラマの秀吉よ最期は必ずなぜか主人公が一緒です。

⇒大河ドラマで「歴代の秀吉」を演じた俳優一覧。

2002年大河ドラマ「利家とまつ」で秀吉を演じた香川照之の魅力。

『カマキリおじさん』としても有名な実力派俳優・香川照之さん。

歌舞伎役者としては九代目 市川中車(くだいめ いちかわ ちゅうしゃ)を名乗っております。

またボクシングファンでもありまして、ボクシングの解説者を行うこともあるようです。

香川さんは1965年で東京都生まれです。

香川照之の大河ドラマデビューと芸歴。

1989年、大河ドラマ『春日局』でデビュー。

その後、橋田壽賀子脚本のテレビドラマ中心に活躍していましたが、この『利家とまつ』や映画『鬼が来た!』で一般的な知名度を一気に広めました。

2004年、中国映画『故郷(ふるさと)の香り』での準主演で、東京国際映画祭男優賞を受賞し、同じく主演女優賞に輝いた寺島しのぶと話題の中心となりました。

2006年にはスタジオジブリ映画『ゲド戦記』のウサギ役で声優に初挑戦。

2010年3月、『劒岳 点の記』で日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞しました。

カンヌ国際映画祭へ三度(出演作品は二度の受賞)、ベルリン国際映画祭にも招聘(出演作品受賞)されています。

2011年には歌舞伎界にも進出し、市川中車を名乗るようになります。

香川さんの魅力はやはり、アドリブも含めて様々な役をこなし、原作者をもうならせる演技力と言っていいでしょう。

NHKスペシャルドラマ『坂の上の雲』の出演に臨み、結核と脊椎カリエスに冒された正岡子規役を演じるために、

食事制限やランニングなどを行い、5か月間で15kg以上減量するという努力家でもあります。

香川照之は「半沢直樹」の大和田常務役

TBSドラマ『半沢直樹』においては、主人公・半沢直樹の父親を自殺に追いやり、時に直樹を追い詰め、時に直樹に協力する大和田暁常務を演じていましたね。

 

常に冷静で部下を切り捨てることにも容赦ない人物でありながらも、不正が明るみに出た時には土下座をしたりしていましたね。

しばしば『おしまいDeath(デス)』『青臭い正義を引っ提げて銀行を立て直してみろ』と直樹にはっぱをかける良きライバルであったと思います。

原作者の池井戸潤さんの評価は、

「アドリブは抜群であり、原作には登場しないキャラクターなので、自由に存在感を発揮してドラマを盛り上げてくれるのは、とてもいいと思う」と言っているようです。

香川照之の「るろうに剣心」

中でも香川さんの怪演っぷりは『るろうに剣心』で悪徳商人・武田観柳を演じた時に出ていたと思います。

主人公・剣心の住むことになった家の周辺に毒をまく、剣心が成敗に現れた時には用心棒たちにお札をばらまいて奮起させる一方、

自分はガトリングガンなどの武器を用意する、ガトリングガンに抵抗できず武器を捨てた剣心に「俺にひれ伏せ! つーかぬげ! 全部脱いで俺にひれ伏せ!」

と言い切る傲慢さを演じ切るなど(これは香川照之さんのアドリブだそうです)、巨悪をよく演じてくれております。

これは原作者の和月信宏さんにも少なからず影響を与え、漫画『るろうに剣心・キネマ版』の武田観柳のキャラの濃さを形成していくうえで一役買ったといえます。

大河ドラマは最初に『春日局』『葵 徳川三代』『利家とまつ』『功名が辻』『龍馬伝』と出演しております。

まとめ。

『利家とまつ』などから知名度をどんどん広めていき『功名が辻』『龍馬伝』など様々な大河ドラマに出演していました。

その一方、歌舞伎や昆虫についても幅を広めていった香川照之さん。

『半沢直樹』においても、主人公半沢直樹のライバルである大和田常務をよく演じてくれました。

一癖も二癖もある役が多いのが香川さんが演じる役の特徴ですが、香川照之がどのような役に出演するのか、これからも楽しみですね。