大河ドラマ2020年「麒麟がくる」のキャスト将軍・足利義輝を演じる向井理。

大河ドラマ2020年「麒麟がくる」のキャスト将軍・足利義輝を演じるのは向井理です。

室町幕府第13代将軍として京都において将軍親政を復活させようと試みるも、三好長慶松永久秀の権力闘争に敗れて討たれることになる足利義輝です。

キリスト教を公認するなど開明的な一方、剣豪として名をはせていた塚原卜伝に師事した剣豪で(免許皆伝したという記録はありませんが)、

討たれる時もかなり奮戦して戦ったというエピソードもあります。

それだけの器量を持ちながらも権力闘争に敗れたのは、やはり幕府の財政難と年貢強要の実力不足によるものなのでしょうか。

そんな開明的な考えと剣の腕を持ちながらも、政治的駆け引きに破れる足利義輝を2020大河ドラマ「麒麟がくる」で演じるのは向井理さんです。

明智光秀とは5話の「本能寺」で会いますね。凛々しい将軍・義輝との最初の出会いでした。

さて、「麒麟がくる」の見どころは各俳優(キャスト)が演じる役の活躍ですね。

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麒麟がくるのキャスト将軍・足利義輝を演じるは向井理の登場シーン。

第24話「将軍の器」

義輝は、200年以上続いた室町幕府の”終焉の始まり”に将軍だった人物ですね。

時代と共に新たな勢力が台頭し、将軍家の衰退を肌で感じていたでしょう。

新勢力に押されながらも、最後まで懸命に”麒麟”がくる道を模索していたのでしょう。

24話でついに義輝の最期が描かれています。

関連記事⇒麒麟がくる24話「将軍の器」のネタバレ(あらすじ)感想

第5話「伊平次を探せ」

光秀が最初に義輝と出会うシーンは第5話です。光秀が鉄砲を捜しに京に到着した時に声をかけられました。

麒麟がくる5話「伊平次を探せ」のあらすじ

松永久秀が牛耳る三好長慶と対立しながらも、将軍権威の回復を目指して将軍親政を目指したのは足利義輝です。

義輝は第12代将軍・足利義晴の長男、つまり将軍と正室、しかも平安時代に摂政・関白を務めた摂関家の一族を母に持っていたわけですから、相当由緒正しい家柄の生まれだったはずです。

しかしながら応仁の乱以降、将軍の力は目に見えて衰えており、足利義晴も管領・細川晴元との対立により、1548年ごろから京への復帰と坂本への脱出を繰り返していました。

ですから、そんな父親をもどかしく感じていたのは確かでしょう。

「麒麟がくる」のキャスト将軍・足利義輝とは。

足利義輝の辞世の句。

その辞世の句は

「五月雨(さみだれ)は 露か涙か 不如帰(ほととぎす) 我が名をあげよ 雲の上まで」

彼に従っていた家臣たちも全員戦死・自害したといわれています。5月19日、正午のころだったといわれています。

こののち、松永久秀は義栄を傀儡として次の将軍に据えて、再び三好家と久秀による傀儡政治が始まるのです。

足利義輝が殺される。

義輝の弟義昭は当時出家して興福寺にいましたが幽閉され、のちに細川藤孝らとともに脱出して朝倉家を頼ることになるのです。

『本来は失脚を求める訴訟のはずが、武力衝突に発展してしまった』

将軍自らが政治を行おうとする『親政』を目指す足利義輝と、将軍を傀儡に自らが統治をしようとする松永久秀は、もともとから相いれない存在でありました。

当初久秀たちは、義輝の従弟で後に第14代将軍となる義栄を将軍にするよう朝廷に掛け合うなど、妥協案を探っていたようですが挫折してしまいます。

そんな折悪いことに、義輝が頼みとしていた近江六角氏が近江を離れられなくなり、義輝自らが指揮する兵は数に乏しくなっていくのです。

そして1565年5月19日、ついに松永久秀たちは約1万の軍勢を率いて二条御所に押し寄せ(久秀の息子が首謀者で、久秀自身は関わってないという説もありますが)、将軍への訴訟を求めて御所を包囲します。

最初から義輝の暗殺をもくろんだのではなく、取次で手違いがあったという説もあるのですが、包囲していた鉄砲隊が火を噴き、四方から御所に押し寄せる事態となりました。

方や将軍家直属の兵は30人ほど。

交渉決裂の責任を問った人間が自害した後、足利義輝は家臣と最後の杯を交わして応戦します。

それぞれが数十人を討ち取り、塚原卜伝に剣術を習ったとされる義輝自身も薙刀をふるった後、刀に持ち替えて応戦したといわれています。

しかし、多勢に無勢の中、ついに義輝は討ち死に。享年30歳。

義輝の死によって足利将軍の力はさらに弱まり、松永久秀の独断場が続くことになるのです。

義輝と光秀の出会いは?

第1話で登場した室町幕府幕臣・三淵藤英(谷原章介)を介して、義輝は5話で光秀と出会います。

明智光秀は土岐源氏の流れを汲むということもあり、同じ源氏の流れをくむ足利義輝は常識人として尊敬もしていたと思います。

その一方で、京の町をコントロールできず、治安の悪い社会にしてしまったことや、足利義輝自身には何の力もないことも事実だったと思います。

坂本と京の町を追放されたり戻ったりせざるを得ない身分であることに対して、複雑な思いも抱いていたのは確かだったでしょう。

足利義輝は天皇と源氏の血。

天皇と源氏の血を引く足利将軍は、世の中を平和で仁徳で統治できる『王者』であり、『麒麟がくる』の世の中にできる存在の一人であるのです。

ですが、王者であるはずの足利家がこうも情けない状態であるのを見て、ますます光秀を含む自分たちが動かなければいけないと思うようになっていくのでしょう。

『麒麟がくる』の世の中を『王ないし足利将軍が仁徳で天下を治める』という風に光秀が考えているのならば、天皇あるいは足利将軍が仁徳で世の中を治められるように、自分が動かなければと思うようになっていくのだと思います。

足利義輝が光秀と触れ合う。

麒麟がくるでは、義輝が光秀に対して平和な世を象徴する麒麟の話しをするシーンがありました。

二人のアイデンティティ―が心の深いところで触れ合ったのだと思います。

多分、この場面は「光秀の核」となるものを与えるシーンになるのでしょう。

後に坂本は光秀によって城が立てられて発展していきましたから、光秀も天皇や将軍を立てようとしていた思いはあったようです。

やがて細川晴元も三好長慶によって没落すると、足利義輝は三好長慶と対立しないといけなくなるわけですが、一度暗殺を謀ろうとして失敗します。

自身の力のなさを知るわけですね。

足利義輝は争いの介入。

しかしながら将軍親政の夢は衰えておらず、1550年ごろから諸大名の争いの介入を積極的に繰り返し、

さらには毛利輝元(元就の孫)、伊達輝宗(政宗の父)、上杉輝虎(謙信)などに恐れ多いとされていた将軍の名を与えたりしております。

そして川中島の合戦の終結のための介入もしているわけですから、名合戦の陰で将軍の権威を持つ義輝の活躍があったのは確かでしょう。

しかしながら、1564年に三好長慶も病死した後、長慶はおろか足利将軍すら傀儡にしようとする松永久秀にとっては義輝が邪魔な存在でしかなくなります。

足利義輝と松永久秀の関係。

『いがみ合う関係』ですね。

足利義輝にとっては、出自も不明な卑賤な家の出である久秀は快く思ってなかったと思われますし、

久秀にとっても、将軍を傀儡として自分の思い通りの政治をするうえで義輝は邪魔な存在ではなかったかと考えられます。

とはいっても、宮廷貴族化して軍隊を養えなくなり、年貢を強制する実力がなくなってますます衰える京の足利家と、

巧みに主君の三好長慶を操り、残忍な刑罰(蓑をつけての火あぶりの刑など)を使って年貢を多く集めた久秀とは、

策略も経済力も雲泥の差だったのではないかと思われますね。

足利義輝は松永久秀に殺される。

最終的には、足利将軍家と親しかった六角家の援助が受け入れられないスキを突かれ、足利義輝は久秀に殺されてしまうことになります。

人望としては久秀より足利義輝の方が上だったようで、足利義輝の死を知った上杉輝虎(謙信)は「三好・松永の首を悉く刎ねるべし」と神仏に誓ったといわれていますし、

正親町天皇も政務を3日間停止して弔いを示したといわれています。

1567年2月10日には、京の真如堂で義輝追善の六斎踊が挙行され、摂津や近江坂本から集った2,800人が鉦鼓を鳴らし、

貴賤を問わず男女合わせて7、8万人の群衆が参加してその死を悼んだといわれております。

どうやら義輝の無念の思いは、信長によって果たされることになるようです。

足利義輝と織田信長の関係。

『お互いによく知らないが、最終的には「義輝の権威」を利用された関係』

義輝に取って織田家は守護・斯波家の守護代の家臣、つまり主君にとっては『また者』であって、信長もまた、若いころは家督争いを鎮めなければならず、京の上洛どころではなかったものと思われます。

後に足利義輝の弟・足利義昭は、信長に担がれて京に入り、最後の足利将軍となるのですが、

これには兄の義輝よりは当時朝倉家の家臣であった明智光秀の紹介によるところが大きいといわれております。

信長が義輝を殺した久秀を討つ。

ところが、のちに義昭を神輿に担いだ信長が、義輝の仇である久秀を討つというのだから、歴史は面白いですよね。

信長は久秀とは茶飲み仲間と言えるほど親しかったようですが、のちの久秀討伐で『義輝を殺害したこと』を名目に兵を派遣した可能性は十分にあると思われます。

その一方、義輝が久秀によって暗殺された背景は『朝廷を軽んじていたから』と後に信長は語っています。

合理主義者の信長にとって足利将軍はどうでもいいと考えていたようですが、それでも『将軍という権威』は利用する価値があったのではないかと考えられます。

ちなみにダークヒーローである松永久秀の死に、人々は快哉を叫んだといわれていて、農具を売って酒に変えるほどだったとか。

足利義輝の家紋。

『丸に二つの線を引いた「足利二つ引」。線は神霊の象徴で、二つなのは次男が先祖だったから』

源氏の血を引く足利家ですが、実際の家紋は円の中に二つの線を引いたシンプルなもの。

二つの線である『引両(ひきりょう)』は、『引霊』が転じたもの。

すなわち、自らの神霊を引き出して戦に臨むと意味があるそうです。

武家には旗に『八幡大菩薩(はちまんだいぼさつ。源義家の霊)』などと名を記し、下に黒い線を引くというのが習慣だったのですが、霊の名を記すことがなくなり、線だけを引く習慣が残ったそうです。

足利義輝の家紋はなぜ2本の線。

次に、なぜ線を2本描いたのか。

これには、足利家の祖先とされている源義康が次男だったからという説が有力なようです。

義康は源義家の孫なのですが、のちに下野の足利と呼ばれる場所に移住し、『足利義康』となのるようになるのです。

義康の子孫が、のちに足利将軍家として二つ引を使用することになるのです。

(ちなみに義康の兄で長男でもある義重は上野の新田に住み、『新田義重』として丸に線が一本だけある『一つ引』を使用します。

しかし子孫の新田義貞が南北朝の戦で南朝方について戦死すると、新田家は鳴かず飛ばずとなるのです)

土岐源氏の血を引くとされる光秀は、足利家の家紋である二つ引がまぶしく思えたのは確かでしょうね。

「麒麟がくる」のキャスト将軍・足利義輝を演じる向井理の魅力

2011年大河ドラマ『江 ~姫たちの戦国~』で主人公・江の3番目の夫役など、純粋な後継者としての役割を演じる一方、朝ドラ『とと姉ちゃん』で変わり者な主人公の叔父の役も演じた向井理さん。

かと思えば、2019年映画『引っ越し大名!』では主人公の主君にホモ・セクハラをして拒まれ、逆恨みして物語の発端である減俸・引越しの原因を作る柳沢吉保の役を演じるのですから、何でも演じることが出来る役者であるのはたしかなのでしょうね。

身長182㎝ですから、どちらも合うのは確かだと思われます。

向井理のプロフィール。

彼は1982年7月7日、横浜生まれ。

成人してからも「俺についてこい」タイプを自称しているのですが、幼少期もわがままで生意気で、サッカーなどのスポーツばかりしている少年だったとか。

大の動物好きで、それが高じて最初は獣医師を目指すようになっていきます。

明治大学農学部生命科学科へ進学し、遺伝子工学を専攻した後、第29回国際動物遺伝学会議(2004年9月開催)『ベストポスターアワード』を受賞しております。

その時にアルバイトとして東京・渋谷区でバーテンダーを務めた後、卒業後カジュアルなバーに就職。後に店長を1年間務め、のべ6年のバーテンダー歴、およびレパートリーも500を超えるといわれています。

その勤務中、東京・表参道で「イケメン」として取材を受けた写真が雑誌 『Tokyo graffiti』に掲載され、同誌のイケメンランキングで4位となったのが人生の転機となります。

向井理の芸能界。

雑誌に掲載された写真を見たホリエージェンシーの女性マネージャーにスカウトされ、芸能界入りすることになるのです。

本人は人見知りを直すということで芸能界入りしたそうですが、

2006年に『ミニッツメイド』でCMデビューした後、2008年10月4日のNHK単発ドラマ『ママさんバレーでつかまえて』で、黒木瞳演じる主人公・鈴子の気弱な夫・光太郎役として準主演を果たします。

2009年10月には、日本テレビ系列『傍聴マニア09〜裁判長!ここは懲役4年でどうすか』で、主人公・北森夫役を演じて初主演を果たします。

時代劇デビューは実は『江 ~姫たちの戦国~』の徳川秀忠役なのです。

同時期のバラエティ『しゃべくり007』で「会いたい人はいますか」と聞かれたところ、三天下人、つまり信長、秀吉、家康の名を挙げているだけあって、非常に戦国時代に興味があることが理解できます。

2014年12月には、ドラマ『ハングリー!』での共演以降交際していた国仲涼子さんと結婚。

向井理の家族と趣味。

2015年9月30日には第1子が生まれたと発表され、2017年9月25日には第2子懐妊を発表しております。

趣味は、サッカー・お酒・料理・ボルダリング。

子供のころからやっていたサッカー歴も12年以上であり、少年時代は元日本代表の井原正巳さんに憧れていました。

また、その井原さんが現役時代に所属していた横浜F・マリノス(旧横浜マリノス)の大ファンであり、学生時代はマリノスのスタジアムでボールボーイのアルバイトをやっていたこともあったとか。

キャスト足利義輝。向井理の大河ドラマは2回目

大河ドラマは『江 ~姫たちの戦国~』以来、2回目の出演となります。

由緒正しい家柄の役も、変わり者の役も務めることが出来る俳優ですから、今回の義輝役もどのようになるものなのか、期待は大きいでしょう。

まとめ。

明智光秀はのちに足利義輝がしばしばそこに亡命していた坂本に城を建てることになるのですから、それだけ義輝の影響が強かったのは確かでしょう。

辞世の句で、自身が天下を取るとも、天皇が天下を取るとも解釈されていますが、天皇と強い姻戚関係にあった足利家も含まれていると考えられるのです。

将軍親政を実現させようとした義輝の人生と横死は、松永久秀の寵愛を受けていた明智光秀に、反抗の精神を抱かせることになると思います。

でも、実際のところはどうなるか?また11話の「将軍の涙」で向井理さんが演じた切ない足利義輝にファンの皆さんは絶賛していました。

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