大河ドラマ2026年「豊臣兄弟!」第20話「本物の平蜘蛛」のあらすじとネタバレではその見どころを考察します。
第20話は松永の謀反(裏切り)が描かれますが、藤吉郎秀吉が2回目の死の命令から解き放された回でもあります。
豊臣兄弟!もすでに20話となりました。第1話からの名場面を、もう一度今すぐ視聴をはじめましょう。あなたの“大河時間”を、今日から取り戻すために。
(※NHKオンデマンドは放送1週間後から視聴できます)
「豊臣兄弟!」第20話「本物の平蜘蛛」のあらすじ。
| 2026大河ドラマ | 豊臣兄弟! |
| 放送話 | 第20話 |
| 放送日 | 2026年5月24日(日) |
| 週タイトル | 本物の平蜘蛛 |
| 視聴率 | 11.6%(先週比:+0.7%) |
信長は、上杉攻めから離脱し勝手に帰国した秀吉に激怒し、蟄居のうえ、死罪に処すと申し渡します。
羽柴家一同が助命嘆願に奔走する中、松永久秀が再び裏切ったという知らせが入ります。
九死に一生を得た秀吉と小一郎は久秀との談判に臨み、唯一無二の茶器・平蜘蛛を渡せば謀反は不問にするという信長の意向を伝えます。
だが破格の条件にもかかわらず、久秀はなぜか応じないと言い張るのです。
さて、久秀はどのような最期で信長に抵抗するのでしょう。
(※NHKオンデマンドは放送1週間後から視聴できます)
「豊臣兄弟!」第20話「本物の平蜘蛛」のネタバレ(考察含む)。
第20話「本物の平蜘蛛」の主な視聴ポイントは3点です。
- 秀吉への死罪命令
- 久秀の裏切り
- 茶器・平蜘蛛とは
秀吉への死罪命令。上杉攻めからの離脱。(考察)
織田信長による本格的な「上杉攻め」は、1577年(天正5年)頃から始まったとされています。
北陸方面へ勢力を広げる信長に対し、当然、越後の雄「上杉謙信」が対抗し、両者は北陸支配を巡って激しく対立しました。
特に有名なのが1577年の「手取川の戦い」です。ここで織田軍は上杉軍に苦戦し、撤退を余儀なくされたとも伝わっています。
19話エンディングで描かれた、秀吉が戦線を離脱したという展開も、この厳しい戦況を背景にしているのでしょう。
しかし、この戦いは長期化しませんでした。最大の理由は、1578年(天正6年)に上杉謙信が急死したことです。
謙信亡き後、上杉家は「御館の乱」という後継争いに突入し、勢力が大きく弱体化していきます。
結果として、信長包囲網の一角だった上杉家は織田政権への大きな脅威ではなくなっていきます。
つまり信長軍の「上杉攻め」は、戦で決着したというより、“謙信の死”によって終結へ向かった戦いだったのです。
⇒大河ドラマ2026年「豊臣兄弟!」で豊臣秀吉を演じるキャストは池松壮亮。
⇒大河ドラマ2026年「豊臣兄弟!」で仲野太賀(キャスト)が演じるは主役の豊臣秀長。
秀吉は上杉攻めの戦線離脱は史実にあるのか?
豊臣秀吉が上杉攻め(北陸方面軍)から無断で戦線離脱し、織田信長の怒りを買ったこと自体は、史料にもある比較的有名な出来事です。
背景にあるのは1577年(天正5年)の手取川の戦い前後の情勢です。
当時、北陸方面軍の総大将格は柴田勝家で、秀吉はその配下として従軍していました。
しかし勝家との不和や作戦方針の違いから、秀吉は独断で戦線を離れ、長浜へ戻ったと伝わっています。
ただし、ドラマのように「牢に入れられた」「死罪を命じられた」という明確な一次史料は確認されていません。
信長が激怒したことは『川角太閤記』など後世史料に描かれていますが、実際にどこまで処罰されたかは不明です。
とはいえ、信長の性格を考えれば、無断離脱は重大な軍令違反。
第20話ではそこを強調し、“後の天下人・秀吉でさえ信長には逆らえなかった”という緊張感を描いているのでしょう。
史実をベースにしつつ、人物関係をドラマ的に膨らませた演出と考えられます。
久秀の裏切り。(考察)
松永久秀が織田信長を裏切った背景には、戦国武将としての“生き残り”と“誇り”がありました。
久秀はもともと三好政権の重臣として畿内で大きな力を持っていましたが、信長の上洛以後は織田方へ従属。
しかし信長の勢力拡大によって、次第に自らの立場が弱まっていきます。
さらに信長は、将軍義昭追放後も畿内支配を強め、武将たちを厳しく統制。久秀のような独立心の強い戦国大名にとって、それは耐え難い状況でした。
加えて、上杉謙信の挙兵や石山本願寺の抗戦などで「今なら信長に対抗できる」という空気が広がっていたことも影響します。
ドラマで描かれる「平蜘蛛」は、単なる茶器ではなく久秀の誇りの象徴。
信長に全てを奪われるくらいなら、自らの意志で滅びを選ぶ。久秀の裏切りは、戦国最後の“独立した武将の意地”だったのかもしれません。
※NHKオンデマンドは放送日の1週間後から視聴できます。
「麒麟がくる」では吉田さんが演じる「松永久秀」の背景がもう少し詳しく描かれています。
⇒吉田鋼太郎(キャスト)が「麒麟がくる」で演じる松永久秀とは?2020年大河ドラマ。
ドラマでは本物の平蜘蛛は信長が保有していた。
第20話「本物の平蜘蛛」のエンディングは、とても静かでありながら、恐ろしい余韻を残す演出でした。
織田信長が“本物の平蜘蛛”をじっと見つめています。
それは単なる名器ではありません。松永久秀という一人の戦国武将の誇りを奪い取り、天下人として全てを支配した証でもありました。
そこへ現れる「お市の方」。
彼女の「本物はいつ見てもよいですね」というセリフは、表面上は茶器を褒めているようでいて、実は信長そのものへ向けられているようにも聞こえます。
しかし同時に、その“本物”とは何なのか。権力か、誇りか、それとも人の心なのか。長政を失い、多くの死を見てきた市だからこそ、その言葉には皮肉と哀しみが滲むのです。
信長は天下を手に入れつつありますが、その過程で失ったものもまた大きい、平蜘蛛を見つめる信長の姿は、“全てを手にした男の孤独”を象徴していたのかもしれません。
そして、秀吉に次の命を出すのです。
茶器・平蜘蛛とは。
平蜘蛛釜とは、戦国時代に名物茶器として知られた伝説的な茶釜です。所有者として最も有名なのが、「松永久秀」。
茶道具が“権力”そのものだった戦国時代において、平蜘蛛は単なる道具ではなく、「天下人級の価値」を持つ象徴でした。
名前の由来は、平たく広がった形が蜘蛛のように見えるためとされます。
当時、名物茶器は一国一城にも匹敵するほどの価値を持つと考えられ、武将たちは戦利品や外交の道具として競い合いました。
織田信長も名物収集に強い執着を持っており、久秀に平蜘蛛の献上を求めたと伝わっています。
そして有名なのが、「久秀は平蜘蛛とともに爆死した」という逸話です。しかしこれは確実な史実とは言い切れません。
久秀が1577年(天正5年)に信貴山城で自害したことは史料に残っていますが、「平蜘蛛を爆破した」という話は後世に広まった伝説的要素が強いと考えられています。
実際に平蜘蛛そのものは現存しておらず、詳細な形状も不明です。
それでも、この逸話が語り継がれるのは、久秀が“誇り”を最後まで手放さなかった武将として記憶されているからでしょう。
平蜘蛛は、戦国武将の美学と執念を象徴する幻の名器なのです。
「豊臣兄弟!」で描かれた秀吉を知る。
第20話を10倍楽しむにはNHK出版の公式ブックです。後編が発売されています。
又、秀吉がなぜ天下を取ったのかを知る「磯田道史」著作「豊臣兄弟 天下を獲った処世術」をお勧めします。
名門でも血筋でもない兄弟はいかに天下へ至ったのか。性格と選択から出世の本質を解き明かす一冊はこれ。
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「豊臣兄弟!」のゆかりの地を旅する。
まだ先の話になりますが、小一郎が名を改め「豊臣秀長」になり大和郡山城の城主となるのは、1585年(天正13年)頃です。
この年、兄である豊臣秀吉が関白に就任し、紀伊・四国方面を平定。
秀長はその功績により大和・紀伊・和泉の三国を与えられ、大和郡山城を本拠として大名としての地位を確立しました。
郡山城は大規模に整備され、城下町の発展にも力を注ぎます。商人を呼び寄せ、流通を整えたことで経済の中心地として繁栄しました。
秀長は軍事だけでなく政治・経済にも優れた手腕を発揮し、豊臣政権を支える“名補佐役”として存在感を高めていったのです。
⇒大河ドラマ2026年「豊臣兄弟!」ゆかりの地「大和郡山城」を歴女が旅する。
「豊臣兄弟!」第20話「本物の平蜘蛛」のあらすじとネタバレのまとめ。
豊臣兄弟!第20話「本物の平蜘蛛」は、松永久秀という“最後の戦国武将”の誇りを描いた重厚な回でした。
竹中直人が演じる松永久秀は信長に従えば生き延びる道がありながらも、自らの矜持を曲げず謀反を選びます。
そして壮絶な最期の中で問われ続けたのが、“本物の平蜘蛛”とは何かということでした。それは単なる名器ではありません。
権力者に奪われてもなお失われない「武将としての誇り」、あるいは「自分の生き様」そのものだったのでしょう。(ドラマでは偽物でしたが…)
信長は天下を支配し、本物の平蜘蛛を手に入れいました。しかし久秀は最後まで、自らの魂までは渡さなかった。
そして豊臣兄弟は、その時代の終焉を目の当たりにします。
古き戦国武将が消え、信長の天下が現実になっていきます。第20話は、“本物”とは権力ではなく、「最後まで貫いた信念」なのだと静かに語りかける名編でした。
大河ドラマ2026年「豊臣兄弟!」あらすじとネタバレを一覧でまとめました。こちらの記事をお読み下さい。
⇒大河ドラマ2026年「豊臣兄弟!」あらすじとネタバレ一覧。
次週の第21話は「風雲!竹田城」です。
大河ドラマ倶楽部管理人の31chanです。
長年販促活動と局の下請けで番組制作に従事。現場で培った視点を活かし、今も大河ドラマとキャストを深く追い続けるシニア大河ファン。
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