大河ドラマ2022年「鎌倉殿の13人」第41話「義盛、お前に罪はない」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。
先週の第40話「罪と罪」では和田合戦の火蓋が切られ、実朝、義時そして和田の親戚である三浦義村の行動がクローズアップされていました。
第41話「義盛、お前に罪はない」では遂に鎌倉初期最大の武力抗争「和田合戦」が勃発してしまいます。
鎌倉が戦火に包まれようとしています。
反北条の旗頭となった和田義盛は本隊を指揮して鎌倉へと出陣します。そしてその合戦に鎌倉殿の実朝が出陣します。
鎧姿の実朝が、戦場に出陣し義盛を説得した後、義時軍から打ち放された大量の矢が義盛に突き刺さり義盛の最期が描かれる41話。
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鎌倉を守るために反北条の旗頭となった和田義盛の転落を大江広元と共謀しもくろむ義時。
戦を回避するべく源実朝と政子が奔走する中、三浦義村と八田知家ら有力御家人は、義盛の陣営に集い情勢を見定めていました。
そんな中、父・義盛の安否を心配する朝比奈義秀らが打倒北条を目指して決起するのです。
義盛が「決して戦は起こさない」そう実朝と約束し帰館した時でした。すでに兵は出陣した後でした。
これでは実朝との約束を破り、義時も騙したことになると義盛は焦ります。
ただ、息子たちは、今北条を倒しておかなければ向こうが攻めてくると言い張り、義盛は引くに引けない状況に追い込まれました。
義盛は家人たちに「この戦、敵はあくまで北条だ。鎌倉殿に弓引くものではない。そこだけは肝に銘じてくれ」と念を押して、
後に「和田合戦」と呼ばれることになる鎌倉最大の戦に身を投じるのでした。
和田義盛が「鎌倉殿に約束をしたのだ。決して戦は起こさぬと」と語り、妻である巴御前がその横で涙を流しています。
一方、義時は「これを謀反と言わずして何というか」と冷徹な声が聞こえます。
義盛を大切に思う実朝の声は「私にはお前がいるのだ」
そして、和田の軍勢と鎌倉の軍勢が対峙しているシーンがあり、涙目になりながら悔しさをあわらにする泰時の姿もありました。
戦場で叫ぶ武装姿の実朝の姿やよろいをまとい刀を抜く和田義盛の姿も、いよいよその時が来てしまいました。
戦を起すことになった義盛は、真っ先に義村に言葉をかけます。
「裏切るなら早いうちに裏切って欲しいんだ」義村が義時と通じていることを容認しています。
従妹でもある義村の意思を尊重し、自由にさせたうえで「戦場では容赦無用だ」と伝えます。
そして義盛は果敢に御所に攻め入ります。
しかし、義村が北条側についたことにより、援軍が来ず窮地に追い込まれました。
おびただしい屍が築き上げられるなか、義盛の目の前に実朝が説得に立ったのです。
「俺はウリンが憎くてこんなことをやったんじゃねぇんだ!」と訴える義盛。
実朝は涙ながらに頷き「義盛、お前に罪はない!これからも私に力を貸してくれ!私にはお前が要るのだ!」と叫びます。
義盛は実朝の想いに涙を流しながら礼を言い、兵を解きました。
しかし、その瞬間、義時の命で放たれた無数の矢が義盛に降り注ぎ、義盛は絶命したのでした。
義盛は「敵はあくまでも北条」だということを厳しく釘を刺し、「この戦、鎌倉に弓引くものでない。それだけは肝に銘じておいてくれ」
義盛は和田一門の命運を懸けた一戦を前に、三浦義村の腹蔵(ふくぞう)のないところが知りたいと思うのです。
義盛:裏切るなら早いうちに裏切ってほしんだ。ここぞというときに寝返られたら、たまったもんじゃねえからな。通じているのだろう。
義村はぐっと返事に困りますが・・・。
吾妻鏡
建暦3年(1213)5月2日条
三浦義村・胤義兄弟は、当初は和田義盛にくみして御所の北門を固めることを誓い、起請文も書いていましたが、のちにそれを反故(ほご)にしました。
義盛は義村と義時が内通していると思っていました。義村はなぜ切らぬ。といいますが義盛は、
義盛:俺たちだっていとこ同士じゃねえか。と義村の顔を見据えると、
義盛:堂々と戦場で勝負しよう。
義村:お許しが出た。北条につく。
義村は弟の胤義、八田知家、長沼宗政に声をかけ、一斉に和田の舘から引きあがていきました。
義盛は武装し、義秀、義重ら本隊を指揮して鎌倉へと出陣するのです。
挙兵した義盛は、最初に大江広元邸を襲います。次に御所、そして北条義時邸を襲撃します。
大江広元も初代将軍である源頼朝の頃から、幕府を支えた重臣です。 義盛が義時、広元等の政権の中枢からひっくり返そうとしていたのですね。
吾妻鏡
建暦3年(1213)5月3日条
再び御所を攻めようとした和田義盛ですが、若宮大路は北条泰時、時房の防戦によって突破することができないなど、苦戦をしいられました。この日のお昼になっても激戦が続いていました。
三浦の寝返えり、義盛に加勢するはずだった西相模の御家人たちも寝返ってしまいました。
これで、義盛らは劣勢となります。義時は実朝を陣頭に立たせます。 実朝が義盛に語りかけます。
すると、
義盛:俺はウリンが憎くてこんなことをやったんじゃねえんだ!」
と声をあげます。 義盛の表情と声色から、この戦いへのやりきれない思いがあふれ出ているシーンです。
吾妻鏡
建暦3年(1213)5月3日条
和田義盛がついに討ち取られました。息子・義直を討ち取られたと知り、嘆き悲しんで迷走していたところを討ち取られたそうです。
実朝から「義盛、お前に罪はない」と言われ、義盛はむせび泣きます。
義盛: 我こそが鎌倉随一の忠臣じゃ!。 みんな、胸を張れ!」。
しかし無情にも、義村勢から放たれた無数の矢が義盛の背中を貫いたのです。
射抜かれた義盛の顔は、鬼の形相へと様変わりしていました。
攻撃の構えを解き、背中を向けた相手に非情な攻撃を行った義時。
実朝の意向をないがしろにする義時に対するあらゆる怒りが込み上がってきたのでしょう。
義盛は憎悪をたぎらせ、怒りに震える声で「小四郎~!」と叫びます。
そして、再び無数の矢が義盛の体を貫いたのでした。
実朝を穏やかな表情で見つめると「ウリン……」と小さく呼びかけ、息絶えました。
⇒横田栄司が「鎌倉殿の13人」で演じるキャスト和田義盛とは?
義盛の最期も見事でしたが、義盛の着物を身にまとい、「我こそは忠臣・和田義盛の妻巴であるぞ!」と馬上で叫び長刀をふるう巴御前にも涙が出ました。
源義仲を亡くした時は、同じ構図で「我こそは源義仲一の家人巴なるぞ!」でしたね。
義盛とは深い絆で結ばれた夫婦であり、尊敬し合う武者同士であったのだと胸が熱くなりました。
巴御前と義盛の絆は2つのシーンから感じます。
義盛:俺は生きて帰る、そのときに、おまえがいなかったら俺、困っちまうよ。
もう一つは海辺で、
義盛:いっそのこと鎌倉殿になっちまおうか。と笑う義盛。
今までも義盛と巴のシーンはほんとうに幸せそうでしたね。
義盛が全身全霊で優しいからこそ、こんな笑顔になったのでしょう。
吾妻鏡
建暦3年(1213)5月2日条
北条泰時らの奮戦の前に兵が少なくなり、矢も足りなくなったため、和田義盛の一党が由比ヶ浜まで退却しました。
義時が、甘かったと悔しがります。なぜなら、和田の舘から軍勢が動いたとの知らせがトウから入ったのです。
御所の守りを解いていた義時は、互いに矛を収めたはずの義盛の軍勢が御所へ向かっていると聞き激怒します。
「和田義盛に謀られました」そう実朝に伝えた義時は、西相模の御家人たちに北条側につく御教書を書き、花押をおすよう迫ります。
西相模の兵を味方につけた義時は、義盛勢を追い詰め、最後の一手として実朝に陣頭に立ってもらい、義盛に降伏するよう説得します。
義時が鎌倉幕府の実権を掌握するには、御家人の支持は必要条件となります。
そうなると御家人に慕われている義盛の存在は邪魔になりますよね。
先週の第40話「罠と罠」で起こった「泉親衡の乱」は偶然起こったのではないと思います。
義時が和田一族を追い詰めるために画策した可能性もあるのです。
義盛が上総国司(上総介)を望んだとき、姉の政子が拒否したのも、威勢の伸長を妨害するためでした。
サブタイトルの言葉通り「お前に罪はない」と実朝の説得の言葉を聞いた義時の表情は曇り、そっと義村に目配せをします。
義村はその意味を汲み取りました。
実朝の言葉に感動し、「我こそが鎌倉随一の忠臣じゃ。皆、胸を張れ!」そう義盛が言った瞬間を狙い、義時はもう一度義村に目配せをしました。
義村の合図を受けた御家人たちが一斉に矢を放ち、義盛の体を貫きます。
絶命する義盛を見つめながら「これが鎌倉殿にとりいろうとする者の末路にござる!」そう叫びます。
だが、背を向けた義時の表情は、誰よりも悲しみで歪んでいるのでした。
義時はかなりの策士です。過酷な鎌倉幕府のなかで目立たないようにしてきた用心深い人です。
ですが、義盛の死のあとはひとり哀しみの顔を誰にも見られないように戦場を去って行きました。
私にはこの短いシーンが41話の最大傑作だと思います。非情過ぎる義時、権力者の孤独感が伝わってきました。
41話では泰時が活躍しました。お酒に弱い泰時ですが、泥酔しているとき妻の初から桶の水をかけられて目を覚まします。
和田合戦では、矢をがんがん放ってくる和田軍から身を守るために、板を集めて動く要塞のようにして前進する作戦を行ういます。
この作戦は和田の戦意が退き義盛の最期に繋がるのです。
そして、その作戦は弟・朝時であると義時に話し手柄を朝時に譲っています。
どこまでも頭がよく、善人な泰時です。やはり八重の子供であるので八重のDNAなんでしょうね。
⇒坂口健太郎が「鎌倉殿の13人」で演じる北条頼時(泰時)はいつから登場する?
北条義時は和田勢の襲撃の情報を得ていました。それは、
和田義盛の出軍をいち早く告げたのは、相模国を本拠地とした有力御家人、三浦義村です。
義村と弟の胤吉は和田義盛に味方をしていました。
「御所の北門を警固する」と約束する起請文まで書いています。
しかし、三浦義村は北条側に寝返っています。というか最初からの計画通りですよね。
⇒山本耕史が「鎌倉殿の13人」で演じる三浦義村は義時の盟友。
和田の兵が大挙して押し寄せる中、実朝は義時に頼まれ義盛の説得に陣頭に立ちます。
実朝にとって数少ない心を許せる和田義盛をなんとか助けようと必死に説得を試みました。
その時、実朝が発したセリフが「義盛、お前に罪はない」でした。この言葉が「引き金」になったのでしょうか?
和田義盛は壮絶な死を遂げ、多くの御家人が犠牲になるのを目の当たりにした実朝は憔悴します。
人を束ねていくのに最も大切な者は力だと言う義時の言葉に、実朝は考え込むような顔をし、やがてこう言いました。
「こたびのことで考えを改めた。これよりは政のことはよくよく相談していくつもりだ」
実朝の言葉に、義時が頷くと、実朝はそれを遮るように言葉を続けます。
「私は父上や兄上のように強くない。だから、強きお人にお力を借りるようにする。そうすれば、鎌倉に血が流れることはなくなる。違うか?」
実朝は、義時ら宿老ではなく、後鳥羽上皇を頼ると宣言します。
「安寧の世を作る。父にも兄にも無しえなかった事。戦は…もう、いい。私の手で新し世を作る」
実朝が御所にドクロを忘れてきたと言った時、 実朝に代わって「鎌倉殿に伝えられるドクロ」を取りに御所に戻った大江広元。
坂東武者の野性的な鎌倉幕府の中で急激に光ったのが、文官の大江広元でした。
大江は和田の兵をバッタバッタと切り倒す予想外の展開でした。第41話で突如、武芸の腕が立つところを披露しました。
広元の華麗なアクションシーンは暗闇で敵をどんどん倒していきます。
広元は、義時と同じく、目立ったら消されるとわかっていたのでしょうか?
この活躍は鎌倉の人間には誰にも見られていません。
そして、いつの間にか政子ともなんだかいい感じになっていますよね。
⇒栗原英雄が「鎌倉殿の13人」で演じるキャスト大江広元とは?
吾妻鏡
建暦3年(1213)5月3日条
辰の剋(たつのこく/午前7時~9時)に西相模の御家人である曽我、中村、二宮、河村の一党が和田勢に加わり、陣を取りました。しかし、源実朝の花押が記された御教書(みぎょうしょ)が届けられると、皆が源実朝側に味方しました。
和田に加勢する御家人たちが、鎌倉に迫っていると知った義時と大江広元は、このままでは鎌倉は危ないと察します。
御家人たちが和田勢から退かせるに、実朝に御教書(みぎょうしょ)を記すように進言します。
義盛の謀反をいまだに信じられずにいる実朝は、一度はそれを拒否します。
しかし、義時に「敵の数が増えれば、それだけ死者も増える」と詰め寄られ、やむなく従うのです。
御教書とは?
鎌倉・室町幕府の執権・管領が将軍の意を奉じて出した形式の文書。
実朝は籠城していた館から出てきた義盛に、「義盛、お前に罪はない。これからも私に力を貸してくれ」と懸命に訴えました。
それを聞いた義盛が、投降しようとしたその刹那、義盛に向かって無数の矢が放たれ、実朝の眼前で絶命したのです。
この仕方は実朝にとって耐えがたい事だったのでは。義盛を殺さない約束を義時としておきながら義盛の命を助けることができなかった。
戦いが終わり、多数の遺体が転がっています。
実朝はそこを歩きながら、「政というのは、かくも多くの者のむくろを必要とするのか」と、むなしさを噛みしめるのでした。
実朝:私の手で、新しい鎌倉をつくる。
京の後鳥羽上皇との連携を強めることを宣言します。
「山はさけ 海はあせなむ 世なりとも 君にふた心 わがあらめやも」という和歌を送ります。
⇒柿澤勇人が「鎌倉殿の13人」で演じる役は源実朝。実朝は第3代征夷大将軍。
その宣言後、鎌倉に大地震が襲うのです。
吾妻鏡
建暦3年(1213)5月21日条
午の剋(うまのこく/午前11時~午後1時)、関東に大きな地震が起きました。音を立てて建物が倒壊し、崖崩れや地割れも発生したようです。
「鎌倉殿の13人」のあらすじ(ネタバレ)感想はこちら。
⇒大河ドラマ2022年「鎌倉殿の13人」のあらすじ(ネタバレ)と感想の一覧。
「鎌倉殿の13人」第41話「義盛、お前に罪はない」…壮絶な話でしたね!!
色々な解釈の仕方があると思いますし、義時が義盛にした所業は鬼のようではあるのですが…。
実朝が義盛に「お前に罪はない!」と言い始めたころで、義時と義村の表情が曇り、兵に指示を出し始めたのですよね。
決して騙し討ちするつもりではなかったけれど「お前に罪はない」と言って謀反者を無罪放免にしようとした実朝の言葉で、最悪の結末になったように感じました。
次週の放送は11月6日。⇒第42話「夢のゆくえ」です。
決意を新たにした実朝は、今まで人任せにしていた裁定を自ら下すことにします。
泰時を傍に置き自分自身で政を進めていきます。
和田合戦で鎌倉内での地位を盤石にした義時は、執権を名乗ることを決断し、未熟な実朝を牽制していきます。
タイトルがまた意味深ですよね。
誰の夢が、どんな方向へ行くのか…。心して42話を待とうと思います!
大河ドラマ俱楽部の管理人です。
NHK大河ドラマをこよなく愛し毎週楽しみに視聴しています。
ただ視聴するだけでなく「あらすじと感想」を紹介しています。
でもリアルタイムで見ることができない時は見逃し配信で見たり
時々は歴代の大河も視聴しています。
管理人の大好きな大河ドラマをまとめていますので見逃し配信
と一緒に楽しんで下さい。