明智光秀の母・牧は斎藤道三に翻弄され、道三に夫と義理の弟が殺されています。また織田信長にも翻弄され、人質として殺されたといわれています。
ある意味では悲劇の母ともいうべき光秀の母です。(※後述しますが、信長の都合で殺されたというのはフィクションです)
ドラマでは『牧』と呼ばれ、彼女を演じるのは、演歌歌手として有名な石川さゆりさんです。
光秀の母・牧はどのような人物だったのか!?演じる石川さゆりさんはどんな人なのか!?をご紹介します。
さて、「麒麟がくる」の見どころは各俳優(キャスト)が演じる役の活躍ですね。
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「麒麟がくる」の女性キャスト光秀の母・牧。演じるは石川さゆり。
『津軽海峡冬景色』はあまりにも有名ですよね。演歌歌手としても知られている石川さゆりさんの代表曲です。
2020年はオリンピックイヤーで聖火ランナーにも選ばれましたね。
キャスト光秀の母・牧。石川さゆりの芸能活動
本名は石川絹代と言います。1958年1月30日、熊本県飽託郡飽田村(現・熊本市南区)出身です。
『東京だョおっかさん』『人生いろいろ』で有名な島倉千代子さんに小1の時にあこがれ、小5で引っ越した直後に歌のレッスンを受け始めます。
1972年、中3の時に友人に代わってフジテレビ系列の『ちびっこ歌謡大会』に出場し合格しています。
ホリプロから芸能界デビューし、秋のフジテレビ系ドラマ『光る海』でも沖雅也の妹役としてレギュラー出演していました。
キャスト光秀の母・牧。石川さゆりの音楽活動
1973年に『かくれんぼ』を発表してアイドル歌手にデビューしますが、当時は森昌子・山口百恵・桜田淳子の『花の中三トリオ』の陰に隠れてしまい、目が出ませんでした。
しかし、1977年、前年のアルバム『365日の恋もよう』からシングルとして使われることとなった『津軽海峡冬景色』が大ヒットします。
同年末のTBSテレビ系「第19回日本レコード大賞」歌唱賞や、フジテレビ系『FNS歌謡祭』グランプリ(ほか最優秀歌唱賞・最優秀視聴者賞も獲得)など数々の音楽賞を受賞します。
さらに『第28回NHK紅白歌合戦』へも念願の初出場となりました。
他にも『天城越え』『風の盆恋歌』などが大ヒットを記録しました。
キャスト光秀の母・牧。石川さゆりの事業活動
実業家としての一面もあり、バブル崩壊前後の1980年代後半からは知人と共にカラオケボックス運営会社『カミパレス』の経営を30店舗ほど展開しました。
ですが、メインバンクであった国民銀行が1999年に経営破綻(北海道拓殖銀行、山一証券の経営破綻の翌年)してしまい、同年にカミパレスも破産宣告いたします。
さゆりさんは連帯保証人として28億円の損害賠償を提起されます。
2003年には一審判決が出ましたが、整理回収業者は不服として再審を求めさゆりさんの自宅を差し押さえます。そして、同年に10億円の賠償という形で和解しております。
キャスト光秀の母・牧。石川さゆりの私生活
私生活では、1981年には元マネージャーの馬場憲治と結婚します。1984年に長女・佐保里を出産するも、5年後の1989年5月に離婚しております。
芸能界・歌手界にデビューしてから長らくホリプロに所属しておりましたが、個人事務所『株式会社さゆり音楽舎』を設立し1997年に独立しました。
レコード会社は、デビューしてから20年間日本コロムビアに所属していましたが、1993年にポニーキャニオンに移籍します。
1999年にポニーキャニオンが演歌部門から撤退すると、2000年にテイチクエンターテイメントに移籍し今に至ります。
『天城越え』のように、芯が強く高い声も低い声も出せる石川さゆりさん。
紅白歌合戦でしばしば紅組のトリを務め、『津軽海峡冬景色』『天城越え』を歌うことが有名ですね。
「NHK側からこの2曲を歌うことが日本の年越し」とまで言われていますが、彼女自身は複雑な思いを抱いているとか。
坂本冬美さんや石原詢子さんにとっては憧れの存在。(ちなみにこの2人、石川さゆりの憧れでもある二葉百合子さんの門下生でもあります)
好きな男性のタイプは『年下より年上、ずっと教えてくれる人のほうがいい』とのことです。
義理堅い一面もあり、演歌歌手の先輩であり憧れでもあった島倉千代子さんが2013年11月8日に75歳で亡くなると、11月14日の葬儀・告別式では後輩歌手の代表として、、、
「島倉さんの『さゆりしっかりしろ』という声が聞こえるようです、頑張ります」と涙ながらに弔辞を読んだといわれています。
その歌声は公的にも高く評価されており、2018年3月に芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した後、翌2019年5月、紫綬褒章の受章が政府から発表されました。
キャスト光秀の母・牧。石川さゆりのドラマ
女優としては『水戸黄門第12部』などに出演しています。
キャスト光秀の母・牧。石川さゆりの大河ドラマ
大河ドラマは『功名が辻』以来2回目の出演ですね。
「麒麟がくる」の女性キャスト明智光秀の母・牧はどんな方?
明智光秀の妻同様、光秀の母も正確な名前についてはわかっておらず、一般的には『お牧の方』と呼ばれ、武田信玄の遠縁である武田光豊の娘であったといわれています。
夫・明智光綱の妹が、斎藤道三の正室であった小見の方でおり、道三と親しかったと思われます。
ですが、のちに裏切られて光綱は討ち死に、子の光秀はまだ元服してなかったため、光綱の弟である光安が後見人として、光秀が成人するまで坂本城を治めていたと伝えられます。
ということは、父も叔父も戦死した中で、光秀にとってお牧の方は、唯一自分が成人するまで生存した親族であり、非常に大事な存在であったといえましょう。
その一方で軍記物『総見記』では、光秀が年老いた母を敵方に人質に出したという記述がありますが、真相は不明です。
しかし道三も子の義龍によって討ち取られ、光安も道三方について自害。
明智家は坂本城を義龍に奪われ浪人となり、生活に困っていきます。
この時お牧の方がどうなったのかもよくわかっていません。
が、光安に後を託された光秀が彼の妻と共に坂本城を脱出したことを考えれば、お牧の方も脱出できた可能性は十分ありましょう。
NHK大河ドラマ『秀吉』において、野際陽子さん演じる光秀の母が信長を快く思っておらず、「鬼はいつか誰かに退治されるもの」と予言めいたことを言っていますが、史実の彼女が信長をどう思っていたのかは分かりません。
ただ、守護大名の武田家に生まれた光秀の母が、守護大名の下である守護代の部下、いわゆる『また者』からなりあがった織田なわけで、少なくとも良い感情を抱いていたとは考えにくいです。
その最期については、一般的には、信長が丹波の波多野兄弟を制圧する際に人質に出されたものの、、、
兄弟が信長によって暗殺されると、波多野兄弟の家臣が腹いせに光秀の母を殺して、その首のない遺体が丹波の城の前でさらされたと言われています。
(本能寺の変怨恨説によれば、これによって一気に光秀の信長に対する恨みが深まったそうです)
98年大河ドラマ『秀吉』の野際さん演じる光秀の母がこの通説で最期を迎える際、、、
「鬼は必ず誰かに退治される」と繰り返し、「光秀、天下を」と言い残して殺される姿が幼い私には印象的でした。
しかしこれも、フィクション色の強い『明智軍記』によるものであり、作り話であって、波多野兄弟もその家臣も信長・光秀に降伏し、罪人として磔の刑にされながらも、潔い最期を迎えたといわれています。
史実における光秀の母の最期がわかっていない以上、おそらく『麒麟がくる』の光秀の母も病死ではなく、通説通りのドラマチックな最期を迎えると思われますが、、、
それをどう描くか、そこからどのように光秀は思うかが物語の分岐点になって行くでしょう。
「麒麟がくる」の女性キャスト光秀の母・牧。演じるは石川さゆりのまとめ
演歌歌手でありながら、女優としての経歴もある石川さゆりさん。
毎年若手俳優から実力派俳優まで出るのが歴代大河ドラマで、さゆりさんの女優としての実力は未知数ですが、今回は光秀の母を演じるため、物語後半まで生きることになると思われます。
今回は光秀の出生についても詳しく取り上げるということでしたが、諸説ある光秀の生年の中でいつ生まれるのか、そして光秀に何を教え、何を残していくのか。
石川さんの演技力が試されますがとても楽しみです。
大河ドラマ俱楽部の管理人です。
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