大河ドラマ2024年「光る君へ」第48話(最終話)「物語の先に」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。
第48話の週タイトルは「物語の先に」です。まひろは物語を全て書き終えました。燃え尽き症候群になったかも知れません。
「光る君へ」を振り返れば時代が平安時代ですのでお正月の視聴前は小難しいのかなと思っていました。
もちろん、紫式部、清少納言、藤原道長のワードは知っていましたが正直「源氏物語」は漫画でも読んだことはありません。
しかしながら、回を追うごとに吉高由里子と柄本佑の平安ラブストーリーの展開にキュンとし、二人の演技を観ながら大ファンになりました。
特に吉高由里子は「顔の表情と目」で演技できる数少ない女優だと思います。私だけでなく、そんな感想を持った大河ファンは多かったと思います。
また脚本家の大石静の才能は異次元ですね。
ところで、タイトルの「光る君へ」の光る君はいったい誰だったのか?私は、まひろから見た藤原道長だと思います。
最終話で道長は亡くなりました。その後、まひろはまた旅に出ます。今度の旅はどこに向かうのでしょう。
最終話を視聴した後で60分番組になったのでネタバレも3部構成にしました。
1,「まひろと倫子の会話」、2,「まひろと道長の会話」、3、「まひろの旅立ちで双寿丸(武士)と会う」です。
先週(12月8日)は⇒2024年大河ドラマ「光る君へ」第47話「哀しくとも」でした。大宰府で嬉しい出会いと悲しい別れがありまひろは都に戻ってきましたね。
項目 | 内容 |
2024大河ドラマ | 光る君へ |
放送話 | 第48話(60分) |
放送日 | 2024年12月15日(日) |
週タイトル | 物語の先に |
視聴率 | 10.7%(先週比:△0.7%) |
さて、「光る君へ」のまひろ(紫式部)と藤原道長の関係に引き込まれ、柄本さんと吉高さんの魅力に魅了されていると思います。
脚本は大石静。描き方はとてもセクシーです。平安時代の“セックス&バイオレンス”がキャッチフレーズですからね。
心豊かな大河ファンはすでに「NHKオンデマンド」で二人の関係シーンを再視聴しているとは思います。
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まひろは倫子から道長との関係を問いただされ、2人のこれまでを打ち明けました。全てを知った倫子は驚きと共に、ある願いをまひろに託します。
その後、まひろは「源氏物語」に興味を持った見知らぬ娘と出会い、思わぬ意見を聞くことになりました。
やがて時が経ち、道長は共に国を支えた公卿や、愛する家族が亡くなる中、自らの死期を悟って最後の決断をします。
まひろは道長が危篤の知らせを聞き、道長の元へ、そして道長は逝きました。まひろが旅に出たエンディングで遭遇したのは双寿丸。
関東の争乱を鎮めるため朝廷から派遣された若き武将に成長していました。貴族社会から武士社会に変わるスタート時点です。
(関東の乱とは「平忠常の乱」で、3年間も続きました)
紫式部(まひろ) | 吉高由里子(役:紫式部) |
藤原道長 | 柄本佑(役:藤原道長) |
藤原隆家(道隆の次男) | 竜星涼(役:藤原隆家) |
道長の友 | 町田啓太(役:藤原公任) |
道長の友 | 金田哲(役:藤原斉信) |
道長の後輩 | 渡辺大知(役:藤原行成) |
藤原彰子 | 見上 愛(役:藤原彰子) |
脚本 | 大石静 |
「光る君へ」が終わりました。最終話は60番組で、アバンをまひろと倫子の会話に費やしました。とても長いアバンでした。
源倫子に呼ばれたまひろは、これまでの自分の人生を話し聞かせます。
⇒吉高由里子(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じるまひろ(紫式部)とは。
まひろが去った後、道長は倫子に何を話していたかと尋ねます。倫子はとりとめない昔話だと受け流していましたが、
倫子がまひろに語った「このことは死ぬまで胸にしまったまま生きてください」との言葉は強烈でした。
さらに、「それで全て? 隠し事はもうないかしら?」と問われた時のまひろの表情はもの悲しげでした。
隠し事である道長との間にできた娘・賢子のことを打ち明けることはとてもではないができません。
琵琶を奏でるまひろ。その琵琶の弦が切れた時の面持ちはなんとも切ない思いでした。
そして倫子は話を変え、裳着の儀を終えた末娘の藤原嬉子を東宮の敦良親王に嫁がせることを提案します。
敦良親王は後の「後朱雀天皇」ですね。
⇒黒木華(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じる源倫子とは。
帰宅後のまひろは、道長や亡き夫の藤原宣孝そして親しい友だった「さわ」から受け取ってきた数々の文を取り出し眺めました。
道長からの文には和歌や漢詩が記されていました。まひろ自身が詠んださまざまな歌の下書きなども出てきました。
眺めるうちに、自分の作った歌をひとつの歌集にまとめるという考えがまひろに芽生えました。
⇒吉高由里子(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じるまひろ(紫式部)とは。
まひろは「源氏の物語」に興味を持った見知らぬ娘である吉柳咲良が演じる「ちぐさ(菅原孝標の娘)と会話しています。
ちぐさは目の前にいるまひろがその作者であることは知りません。まひろが書いた源氏物語について思わぬ意見を聞いていました。
物語は受け取り手によっていかようにも解釈できるのが面白いと感じるシーンでした。このシーンを入れた大石さんの想いは「番組の受け取りかた」なのでしょうか。
敦良親王に嫁いだ藤原嬉子は、万寿2年(1025年)に皇子の親仁親王を産みます。
道長は、身分の高い家の出身者をさしおき、親仁親王の乳母にまひろの娘である賢子を任じます。親王の乳母というのは、女房としては最高の位でした。
⇒南沙良(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じる藤原賢子とは。
ただ、嬉子は出産の2日後に世を去りました。親仁親王は嬉子の姉である太皇太后の藤原彰子のもとで育てられることになりました。
公卿で道長時代の者は藤原実資と藤原斉信のみとなりました。今や、頼通、教通、頼宗ら道長の息子たちが政の中心を占めています。
⇒秋山竜次(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じる藤原実資とは。(初出演)
⇒金田哲(キャスト)が2024年大河ドラマ「光る君へ」で演じる藤原斉信とは。
後一条天皇は中宮・威子との間に姫皇子・章子内親王をもうけていたが、まだ皇子はいません。
頼通は彰子もいる場で後一条天皇に、皇子をもうけるべく新たな女性を迎えてはどうかと勧めます。
しかし、彰子はこれを止めました。それは…
他家から入内した姫が皇子を産めば、自分たち一族をしのぐ家ができることになりかねないと言います。
明らかに彰子は戦略家になっていました。この意見に頼通は感服するのです。
⇒見上愛(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じる藤原彰子とは。
道長と倫子の娘・妍子が世を去りました。嬉子と妍子という二人の娘を立て続けに失った道長の病は悪化していきます。
死に際して道長は、9体の阿弥陀如来像の手と自分の手を糸で結んだ上で僧侶達に読経をさせ、自身も念仏を唱えながら62年の生涯を閉じました。
⇒柄本佑(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じる藤原道長とは。
倫子は再びまひろを呼び出し、「どうか殿の魂をつなぎ止めておくれ」と頭を下げます。まひろは、道長の元に行きます。
ただ、衰弱しきった道長はまひろの記憶さえ遠くなっていました。しかし、まひろは生きる気力を失った道長の命をどうにかつなぎ止めたいと強く思うのです。
そして、悲しみを抑えて道長に微笑みかけました。「道長様。お目にかかりとうございました」と優しく声をかけるのです。
その声を聞いた道長はやせた手をその言葉の元に差し伸べるのです。まひろであることが分かったのですね。
手に触れた瞬間、感情が溢れ出して涙を流す様にも、まひろの道長に対する深い深い愛情を感じます。
さらに、まひろは語ります。
「光る君が死ぬ姿を描かなかったのは、幻がいつまでも続いてほしいと願ったゆえでございます」
「私が知らないところで道長様がお亡くなりになってしまったら、私は幻を追い続けて、狂っていたやもしれませぬ」
嘘偽りのない本心であり、これまでになくまっすぐなまひろの告白でした。
まひろは道長のもとへ何日も通い、道長が望んだ道長のためだけに作り上げた“新しい物語”、語り続けました。
「続きはまた明日」と口にし、道長の命をつなぎ止めるのです。
しかし、「生きることは……もうよい」という道長の言葉に耐えきれずに涙してしまいました。
大切な人に先立たれたくないという気持ちが痛いほど伝わってきました。
道長が息を引き取った日、まひろは自宅で筆を持っていました。
ふと空を見上げると、まひろと呼ぶ道長の声を聞き、筆を執る手を止め、道長がその生涯を閉じたことを察するのです。
道長の死を悼みながらも、隆家が言った、「悲しくとも苦しくとも人生は続いていく」ということを感じ取っていました。
まひろは、再び旅に出ようと思い立ちます。出立前、まひろは賢子に、これまで詠んだ歌を集めた歌集を賢子に渡しました。
「紫式部集」です。
そして、年老いた乙丸を伴い、まひろは旅立つのです。その旅の途中でまひろは双寿丸と再会します。
双寿丸は鎧をつけていました。家臣も多く出世したようです。関東の賊を制するためにと言います。
まひろは戦に向かう双寿丸の背中を見つめながら、心の中で道長に呼びかけます。
「嵐が来るわ……」と。
まひろは、道長時代にはなかった戦乱の世が来る予兆を感じ取り、厳しい面持ちを見せるのです。
まひろの表情のアップでエンディング。“物語の先”には貴族社会から血を見る武士社会の到来を大石さんは表現したかったのでしょう。
平家から源氏の武士社会です。
⇒大河ドラマ2024年「光る君へ」のあらすじ(ネタバレ)と感想のまとめ一覧。
道長のような高貴の方だけでなく生を受けた全ての人間は隆家が言っていたように「悲しくとも苦しくとも人生は続いていく」ということです。
令和の日本社会でもニュースでは事件や事故そして安易に犯罪に手を染める若い方々の生きざま。
全ての弱者に手を差し伸べる政治体制はありません。弱者が切り捨てられていくのは源氏物語から1000年経った現代でも変わらないのです。
まひろがエンディングで言った言葉「嵐が来るわ」は平忠常の乱のことだけではありません。
道長、まひろの平安時代から鎌倉時代、 そして室町時代から安土桃山時代(戦国時代)へと400年以上も戦乱の世が続いていくのですから。
戦乱の世はいらない。大石静先生は言いたかったかも知れません。
引用:ヤッフーニュース
主人公の命が尽きて、あるいは穏やかな余生を送り、チャンチャン! という終わり方ではなく、 個人の生き死にとは無関係に、歴史は不断なく連綿と続いていく、 そのなかで命ある者はどう生きるか、 ということを突き付けられたエンディングでした。
「道長様、、嵐が来るわ。」 風貌は老いても、作家として時代を捉える感性と、変わらず道長を想う一人の女性としての愛を、不穏を感じながらも毅然とした表情から感じました。
俳優陣とスタッフ陣すべての集大成とも言える見事な終幕でした。
若きまひろは、 「生きることは悲しいことばかり」 と言いました。 確かにその通りで、母、親友、夫、弟…多くの人を失い、 自分も周囲も老いが進み、最愛のひとに先に逝かれ… それでも前を向いて一歩一歩歩みを進めるまひろには、生きる者の宿命と矜持を感じました。
吉高さんはじめすべての俳優スタッフの皆さんに、万雷の拍手を送りたいです。
吉高由里子と柄本佑の「光る君へ」が終わりました。来年2025年の舞台は京の内裏から江戸に移ります。
蔦屋重三郎(蔦重)の生涯を描き江戸時代の出版界を深堀しています。蔦重は吉原の生まれ、吉原遊郭の虚像と実像をNHKがどこまで表現するかも興味深々です。
またその時代の田沼意次の政治は出版界にどのような影響を与えたのか?蔦重の素顔を1年通して視聴していきましょう。
⇒大河ドラマ2025年「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~」のあらすじ(ネタバレ)感想まとめ。
大河ドラマ俱楽部の管理人です。
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ただ視聴するだけでなく「あらすじと感想」を紹介しています。
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