大河ドラマ2025年「べらぼう~蔦重栄華乃夢噺」第1話「ありがた山の寒がらす」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。
項目 | 内容 |
2025大河ドラマ | べらぼう~蔦重栄華乃夢噺 |
放送話 | 第1話(特別60分) |
放送日 | 2025年1月5日(日) |
週タイトル | ありがた山の寒がらす |
視聴率 | %(先週比:%) |
さて、今週の「べらぼう」はいかがでしたか。録画しましたか。「べらぼう」は平安時代の雅でもなく、戦乱が続く戦国時代でもありません。
「江戸のメディア王」と評される出版プロデューサー蔦屋重三郎(蔦重)の生涯を描く大河ドラマです。
吉原の女性たち、江戸の本屋(版元)さん、そして江戸城にいる徳川家と幕臣として政務に励んでいるお上の方々が登場します。
蔦重は日本人なら誰もが知っている「歌麿や写楽そして北斎」をプロデュースし出版で成功した人物です。
町人文化が花開く大河史上初めての江戸時代中期の物語です。その大河をいつでもどこでも、スマホでもタブレットでも家庭のテレビ画面でも視聴して下さい。
令和時代のメディアは「サブスク」です。
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明和の大火から1年半、蔦重こと蔦屋重三郎は、茶屋で働く傍ら貸本業を営んでいました。ある日、幼なじみの花魁・花の井から、朝顔に届けものを託されます。
しかし蔦重が、浄念河岸の二文字屋を訪れると、ひどく衰弱した朝顔の姿がいました。
吉原の場末である河岸見世の女郎たちの酷い惨状をみて、思い悩む蔦重です。そんな中、吉原で付け火の事件が起き、騒然となります。
横浜流星 | (役:蔦屋重三郎) |
小芝風花 | (役:花の井=五代目瀬川) |
高橋克実 | (役:駿河屋市右衛門) |
安田顕 | (役:平賀源内) |
渡辺謙 | (役:田沼意次) |
綾瀬はるか | (役:語り) |
脚本 | 森下佳子(前作:2017年おんな城主直虎) |
主人公は横浜流星が演じる蔦重こと「蔦屋重三郎」です。
⇒横浜流星(キャスト)が大河ドラマ2025年「べらぼう」で演じる蔦屋重三郎とは。
江戸の町を大火が襲います。無宿坊主が盗みを企て、寺に放った火が江戸中に燃え上がり、炎は浅草の外れにある吉原にも及びます。
人々が逃げ惑う中、一人の若者が「九朗助稲荷」に駆けつけました。彼の名は「蔦屋重三郎」、人呼んで蔦重です。
櫓の上で半鐘をたたいていた蔦重は、幼馴染の花魁・花の井が人の流れに逆らい「九朗助稲荷」に向かうのを見つけて、駆け出します。
※「九朗助稲荷」とは、吉原の隅にあった稲荷社
「何やってんだ!お前ら!」
禿の「さくら」と「あやめ」が、花の井が止めるのも聞かず、二体の石像のお稲荷さんを運ぼうとしています。
※禿とは、女郎に仕える見習いの童女。
焼けたら願い事がかなわなくなるらしい。そこに知り合いの女郎の朝顔まで、荷物を抱えて現れます。
蔦重は「よし、焼けなきゃいいんだな!」と叫ぶと、吉原を囲む「お歯黒どぶ」に二体の狐を沈め、花の井たちと駆け出しました。
江戸の町を逃げるうちに、蔦重は一人の少年を助けました。親の姿はなく、話しかけても返事をしません。
その手を引いて、蔦重は走り続けました。炎は三日三晩燃え盛り、江戸の町を焼き尽くしました。
大火から1年半が過ぎました。蔦重が住む吉原は3000人の女郎を含む1万人が暮らしていました。
吉原は幕府公認の「色里」です。
吉原への唯一への出入り口を「大門」といい、そこに至る道を五十間道と言います。そこにある茶屋「蔦屋」が蔦重の勤め先です。
この茶屋は吉原の案内所で女郎屋の情報提供場所です。客の荷物や刀も預かります。「蔦屋」の店主は蔦重の義兄で次郎兵衛と言います。
次郎兵衛の父・駿河屋市右衛門は、吉原の大通りである仲の町で引手茶屋「駿河屋」を営んでいます。
ですので、息子の次郎兵衛は駿河屋の跡取りで将来安泰ですが蔦重は養子なので「十把一絡げ(じっぱひとからげ)」なのです。
「十把」とは
「十把」は束が十あるという表現で、本来はネガティブなニュアンスはなく、単に「無差別にひとまとめにして扱う」という意味を表していました。しかし、今では「価値のないものとして雑に扱う」というニュアンスで捉えている人が多いようです。
駿河屋市右衛門は、行き所のない子供を養っては、成長すると吉原のあちこちの店に若い衆として奉公に出していました。
蔦重もその一人です。
蔦重は、茶屋の仕事の合間に貸本屋の商いもしています。当時の貸本屋はさまざまな本を担いで吉原を回り、貸し出すのです。
デリバリー本屋さんですね。
蔦重は、明和の大火の際に助けた少年に、その貸本屋の商いを手伝わせていました。少年は火事の衝撃で自分の名前も忘れてしまっているのです。
蔦重は「唐丸」と自分の幼名を与えました。
ある日、蔦重と唐丸は貸本を持って大見世の女郎屋・松葉屋を訪れます。
※大見世とは吉原の遊郭の中で一番格が上の女郎屋。
花魁の花の井(蔦重の幼馴染)は松葉屋で働いています。花の井は蔦重に「朝顔」に料理を届けるようにと頼みます。
朝顔はお歯黒どぶに面した浄念河岸の女郎屋・二文字屋の女郎です。河岸は吉原の場末で河岸見世の女郎たちの揚代は大見世とは比べ物にならないほど安いのです。
※)揚代とは女郎や芸者を呼ぶ代金。
朝顔は体を壊していました。うらぶれた二文字屋の薄暗い行灯部屋で横になっていました。花の井は朝顔の体調を心配して料理を蔦重に頼み届けてもらっているのです。
蔦重は朝顔を見舞うたびに本を読み聞かせていました。朝顔もそれを楽しみにしていたのです。
二文字屋の女郎たちは三日も客が来ないと嘆いていました。食事も薄い粥だけです。
その要因は、深川や本所などの岡場所と、品川や新宿などの宿場に客を奪われていたからです。
岡場所とは、無許可のお店、宿場には飯盛女という名の売春婦を置いていました。
それに対して吉原は江戸の中心街の日本橋から一時間ほどのへんぴな場所にあり、しきたりも多く金もかかります。
昼は客がまばらだった吉原ですが、夜見世となるとにぎわいだします。蔦重が松葉屋に客を案内すると松葉屋の者ともめている武士がいました。
武士は花の井(駿河屋の花魁)の花魁道中を見て心を奪われ松葉屋に来たが、見世の主人も女将の「いね」も花の井のなじみ客が来ているからと断っていました。
武士の連れが、長谷川平蔵のご子息だといいます。平蔵とは明和の大火の咎人(犯人)を捕らえた有名人でした。
これを聞いた蔦重は一計を案じます。
「実は私、長谷川様のお目当ての女郎とは幼馴染にございまして…」と言い、大身の武士に相応しい吉原一の引手茶屋で仕切り直しをと提案します。
蔦重は彼らを駿河屋に案内しました。
吉原で花魁を呼ぶ客は、まず引手茶屋で一席宴を開くことになっています。武士の平蔵も駿河屋に芸者を呼んで飲み始めました。
蔦重は駿河屋に、平蔵は血筋自慢の世間知らずで極上のカモだと吹き込みます。駿河屋は満面の作り笑顔で挨拶に行き、平蔵に平伏します。
「このたびはお起しいただき恐悦至極」…と。
蔦重から成り行きを聞いた唐丸がつぶやきます。「これから尻の毛までむしられんだ、あのお武家さん」
その翌日、蔦重のもとに朝顔の死が知らされます。
蔦重は、墓地の穴に無造作に捨てられ盗人に着物をはがれて裸のままの朝顔の遺体を、持ってきた着物でくるむと、唐丸に朝顔との思い出を語ります。
七つで親に捨てられ駿河屋の養子となった蔦重は、他の養子にいじめられ、つらい日々を過ごしていました。
その頃は松葉屋の女郎だった朝顔が当時「あざみ」という名の禿でした。
「吉原に好き好んで来る女なんていねえ。女郎は口減らしに売られてくんだ。きつい勤めだけどおまんまだけは食える。それが吉原だったんだ」
でも、今の河岸見世の女郎たちは食べることもままならない。朝顔は、蔦重が届けた料理には手をつけず、飢えた女郎に食べさせていたのです。
ある日、駿河屋では、女郎屋や引手茶屋の主人である吉原の親父たちが寄合を開いていました。
蔦重は皆が集まる二階に乗り込み、河岸見世の女郎たちに吹き出しでもしてもらえないかと訴えたが、誰一人耳を貸しません。
「俺たちは女郎に食わしてもらってるんじゃねェんですか!」と叫ぶ蔦重を駿河屋は階段の上から突き落としたのです。
気が済まない蔦重は奉行所に、岡場所への「けいどう」をしてほしいと訴えました。「けいどう」とは町奉行が行う不意打ちの取締役です。
岡場所は吉原と違って幕府の許可を得ていないで商いをしています。岡場所を「けいどう」すれば客は吉原に戻ってくると考えたのです。
だが、奉行所は名主からの訴えでなくては聞けないと一蹴します。
蔦重はいかり心頭です。その時、たまたま長屋の便所で見知らぬ男と出会います。その男は老中の田沼意次を訪ねてはと勧めます。
意次は意外にも町場の者の話に耳を傾けると言うのです。
長屋の便所であった男とは誰でしょうか?
蔦重は初めて意次と会います。普通なら考えられないことですが、蔦重は意次に会う和泉屋と一緒に上がり込んだのです。
そして、意次と和泉屋との話に割り入って、現在の吉原の事情を話し岡場所への「けいどう」を求めたのです。
すると意次は、吉原に客が来ないのは、その値打ちがなく、人を呼ぶ工夫も足りないからではないかと答えます。
蔦重は、目が覚めるような思いでした。
引用:ヤッフーニュース
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