大河ドラマ2024年「光る君へ」第44話「望月の夜」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。
第44話の週タイトルは「望月の夜」です。道長の有名な歌のシーンがどのように表現されるのか期待していました。
視聴後は見事しか言えません。大石静さんの考察力に感動しました。望月の歌の解釈は様々あると聞いていましたが、44話の表現が当時の様子だったのではないかと感じました。
さて先週は⇒2024年大河ドラマ「光る君へ」第43話「輝きののちに」でした。
三条天皇の病は悪化し、さらに隆家までもが目のケガが悪化し大宰府で治療に専念することとなりました。
項目 | 内容 |
2024大河ドラマ | 光る君へ |
放送話 | 第44話 |
放送日 | 2024年11月17日(日) |
週タイトル | 望月の夜 |
視聴率 | 10.2%(先週比:▼0.1%) |
さて、「光る君へ」のまひろ(紫式部)と藤原道長の関係に引き込まれ、柄本さんと吉高さんの魅力に魅了されていると思います。
脚本は大石静。描き方はとてもセクシーです。平安時代の“セックス&バイオレンス”がキャッチフレーズですからね。
心豊かで裕福な大河ファンはすでに「NHKオンデマンド」で二人の関係シーンを再視聴しているとは思います。
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道長は公卿らにも働きかけ、三条天皇に譲位を迫るも、代わりに三条の娘を、道長の息子・頼通の妻にするよう提案します。
しかし頼通はすでに妻がいるため、その提案を拒否します。道長は悩んだ末、皇太后の彰子に相談したところ…。
一方、まひろは父・為時から予期せぬ相談を受けます。さらに源氏物語の執筆を続けていると、ある決意を固めた道長が訪ねてくるのですが…。
紫式部(まひろ) | 吉高由里子(役:紫式部) |
藤原道長 | 柄本佑(役:藤原道長) |
藤原隆家(道隆の次男) | 竜星涼(役:藤原隆家) |
三条天皇 | 木村達成(役:三条天皇) |
道長の友 | 町田啓太(役:藤原公任) |
道長の友 | 金田哲(役:藤原斉信) |
道長の後輩 | 渡辺大知(役:藤原行成) |
歌人・清少納言 | ファーストサマーウイカ(役:ききょう) |
藤原彰子 | 見上 愛(役:藤原彰子) |
脚本 | 大石静 |
「光る君へ」は完結編に入りました。
譲位を拒み続ける三条天皇は長和4年(1015年)10月、道長に自分の姫皇子を道長の息子の妻にと告げます。
ただ道長の嫡男である頼通にはすでに、妻がいると道長は答えますが、三条天皇は引き下がりません。
譲位を延ばすための策なのですが、帝の望みとあって、道長は断ることはできません。
⇒木村達成(キャスト)が大河ドラマ「光る君へ」で演じる三条天皇の魅力とは?
道長と倫子は頼通を説得します。しかし、頼通は…
「そのようなことを父上と母上が私に命じになるなら、私は隆姫を連れて、都を出ます。藤原も左大臣の嫡男であることも捨て、二人きりで生きてまいります」
と答えるのです。これを聞いて道長の脳裏には若き日のまひろとの思い出がよみがえってきました。
かつて道長も、藤原の家を捨てと遠くの国で生きていこうとまひろに告げたことがありました。
⇒大河ドラマ2024年「光る君へ」で柄本佑(キャスト)が演じる藤原道長とは。
帝の望み(息子と娘の婚姻)を拒むことは謀反に近いので道長は三条天皇の問いには政務が忙しくて頼通には会えていないと答えていました。
当然、三条天皇はいらだち、道長を准摂政として政治を委ねると言い出しました。左大臣のまま准摂政になれば、陣定にも出られ、除目も官奏も思いのままになります。
帝は、たとえ帝としての権限を手放してでも位にしがみつこうとのいう執念で、道長に准摂政の宣旨を下します。
道長は内裏にいき娘の藤原妍子を訪ねました。妍子の娘は3歳になっていました。しかし妍子は相変わらず酒に溺れています。
妍子は「父上の道具として、年の離れた帝に入内し、皇子も産めなかった私の唯一の慰めは贅沢と酒なのでございます」と道長に言います。
道長は、いずれ妍子の娘である禎子内親王を敦良親王の后にすると告げます。すると妍子は、
「敦良親王様の后は、妹の嬉子なのでは」と言います。さらに道長は「嬉子も后になりまする」と言います。
その言葉に妍子は絶句するのです。道長は道長の娘たちを全て帝の后にするつもりなのです。
⇒大河ドラマ2024年「光る君へ」で柄本佑(キャスト)が演じる藤原道長とは。
道長は三条天皇の要望である「道長の嫡男である頼通と三条天皇の内親王の結婚」を諦めさせるためある噂を流します。
それは、頼通は怨霊によって重病に冒されていると言うのです。
三条天皇はこの噂を信じて怨霊が憑いた者には「姫をやれぬ」と言い、万策尽きたと落胆します。
そんな帝を見て実資は上位に条件を付けるべきと進言します。その条件とは…
実資の譲位の条件とは、「東宮に敦明様を立てるなら譲位しよう。それ以外の皇子なら、譲位をしない」と言うものでした。
すると三条天皇は素直に受けて「そなたは唯一の朕の忠臣であるな」と言葉をかけるのです。
実資は息子を売り込むことを忘れずに「資平も忠臣でございますれば、おわすれなく」と返すのです。
⇒大河ドラマ2024年「光る君へ」で秋山竜次(キャスト)が演じる藤原実資とは。
三条天皇は実資の助言に従い、敦明を東宮にすることを条件に譲位を承諾します。しかし、それを伝える大夫を引き受ける者は見つかりませんでした。
藤原彰子の子である敦成親王はわずか9歳にして即位することになりました。その即位礼の前日、土御門殿のまひろの局に道長が現れます。
まひろは、「お父上よりもお若くして、帝の摂政になられ、まことにお見事でございます」と言うと…
道長は、「嫌みを申すな、お前の最も嫌うことであろう」と返しました。
道長はまひろが「何かようですか?」と言うと、何もないと答えまひろと語るとなぜか安堵すると言い、去っていきました。
内裏の大極殿で後一条天皇の即位礼が執り行われました。道長は幼い帝の摂政となって名実ともに国家の頂点に立ち、彰子は国母となりました。
7月には倫子の母が86歳で世を去りました。夫は左大臣、娘婿は摂政、ひ孫は帝という栄華を極め、誰からも大切にされた、まれに見る幸せな生涯でした。
後一条天皇が誕生した年に、まひろの父である為時は家族に出家の決意を明かします。
寺には入らねど、嫁のちはやと息子の藤原惟規の菩提を弔いながら余生を過ごしたい言います。為時は三井寺に出家しました。
⇒岸谷五郎(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じる藤原為時とは。
道長は摂政と左大臣を兼務することになりました。よい政治を行うには、左大臣として陣定で公卿たちの意見を聞くことが重要と考えていたからです。
しかし、それでも公卿たちは道長に権力が集中しすぎると感じていたのです。現代社会の知事と議会の関係ですかね。
藤原公任は道長にそのことを伝えます。内裏の平安を思うならば、左大臣を辞するべきだと助言します。
⇒町田啓太(キャスト)が2024年大河ドラマ「光る君へ」で演じる藤原公任とは。
三条天皇に幾度も譲位を促していた道長が、今は左大臣の職を去ることを望まれる立場になっていたのです。
道長はまひろの局を訪れました。道長はまひろに「摂政と左大臣を辞そうと思う」と…
するとまひろは、「摂政になってまだ1年もたっていないのに」と言いますが、道長はすでに摂政の座を息子の頼通に譲ると決めていたのです。
まひろは「頼通様に、(あなたの思い)は伝わっているのですか」と言います。まひろのあなたの思いとは民の心です。
道長は自らの人生を振り返りむなしさをかみしめていました。まひろは、「頼通様に伝わらなくても、いずれ気が付かれるかもしれない。そして次の代、その次の代と」と言います。
まひろは一人では成せないことは時を経れば成せるかもしれないと考えています。
まひろが持論を述べると道長は「そうか…ならばお前だけは念じていてくれ…」とまひろに答えるのです。
藤原頼通は道長に代わって後一条天皇の摂政となり、内大臣と兼務になりました。空席になった左大臣には藤原顕光が、右大臣には藤原公季が任じられました。
頼通が摂政となったことを祝って、高倉殿に妻の隆姫、弟の教通、妹の威子と嬉子、そして母の倫子が集まっていました。
頼通はその席で、威子に後一条天皇に入内してほしいと頼みます。威子は19歳で後一条天皇は10歳ですので威子はこの場では嫌がりましたが翌年の春に入内しました。
三条院(三条天皇)は時代に翻弄されながらも静かに息を引き取りました。親族に見守れながら逝きました。
息子の敦明はみずから申し出て東宮を降りました。
藤原道長の娘3人が3名の天皇の后の地位を占めたことになり、土御門殿では威子が中宮となったことを祝う宴が催されることになりました。
宴の前に、道長は「今日の良き日を迎えることができ、これに勝る喜びはない。心より礼を言う」と言うと…
妍子は「父上と兄上以外、めでたいと思っている者はおりませぬ」と冷めた反応を示します。
威子は返事もせず、彰子は「頼通が、よりよき政を行えるよう、願っておる」と答えました。
⇒大河ドラマ2024年「光る君へ」で見上愛(キャスト)が演じる藤原彰子とは。
土御門殿で催した宴には公卿たちやまひろ、倫子らが集まっています。
⇒黒木華(キャスト)が大河ドラマ2024年「光る君へ」で演じる源倫子とは。
⇒大河ドラマ2024年「光る君へ」で吉高由里子(キャスト)が演じるまひろ(紫式部)とは。
頼通と教通が舞い、皆、酒も進んで宴もたけなわという頃、道長は歌を詠みたいと言い、実資に返しの歌を催促します。
実資は少し困った様子で、「太閤様が歌を詠まれます」と皆の注意を太閤様へと導きました。
道長は関白でなくすでに太閤になっていたのですね。
「このよ」は「この夜」を指し、「もちづき」は「三人の后」を表しているのでしょう。
道長が歌を詠み終えた後、三人の后の表情がパンさせていました。
道長は実資に返歌を求めたが、実資は、あまりに優雅な歌で返歌は詠めないと言い、代わりに皆でこの歌を唱和しようと呼びかけました。
⇒大河ドラマ2024年「光る君へ」のあらすじ(ネタバレ)と感想のまとめ一覧。
44話は神話です。道長が権力の頂点にたち、まひろとの約束をも叶えたのでおごり高ぶる姿が描かれるのではと思っていました。
しかし、それに反して、月は微かに雲がかかり、道長の達成感はそれほどではありません。そこで「望月の歌」を口にしました。
その後、実資に返歌を求めますが、彼は公卿や女房たち貴族の皆に唱和を提案し、その存在感を示します。
エンディングの紀行での説明で「望月の歌」は実資の小右記に残っているとの説明があり、だから実資なのかとの疑問が解けました。
道長にすれば自分の歌が実資によってまた他の貴族達の総意によって強い力を持つようになったという風に感じたでしょう。
歌が唱和されている間、道長の表情からまひろにパンナップされ、二人が肉体を交わした時の月も描かれていました。
望月には微かな雲がかかっていました。それは権力争いに利用された子女達の悲しみなのでしょうか。
いずれにせよ、真意は道長とまひろだけしか分からない「望月の歌」で、二人が共有する満足感の演出が映し出されていました。
引用:ヤッフーニュース
小学生の時に平安時代の歴史を漫画にまとめたものを読んだことがあり当然道長のくだりもあった中で、今でも覚えているのが「望月の歌」を読む道長に周囲が自惚れだと呆気にとられているコマが印象に残っていて、大河でどう描かれるのかと思って見ていたら実資が返歌できずに皆と合唱するという道長の権力の強大さを誇示するものに見えた。
とにかく展開が早い44話「望月の夜」でしたね。印象的なのは道長が今まで帝に対し譲位を求める行動をしてきましたが、
44話では友人の公任から職を退くように言われたことです。道長(藤原家)の権力集中に公卿たちは危機感を持っていたのでしょう。
ドラマでは道長は少し鈍感なところがあり、空気が読めない部分もあるので、公任の助言は本人にとっても喜ばしいことであったと思います。
いずれにしてもエンディングの道長とまひろの表情(シーン)だけが今でも残っています。
さて、次週は第45話「はばたき」です。だれが羽ばたくのでしょう。
大河ドラマ俱楽部の管理人です。
NHK大河ドラマをこよなく愛し毎週楽しみに視聴しています。
ただ視聴するだけでなく「あらすじと感想」を紹介しています。
でもリアルタイムで見ることができない時は見逃し配信で見たり
時々は歴代の大河も視聴しています。
管理人の大好きな大河ドラマをまとめていますので見逃し配信
と一緒に楽しんで下さい。