大河ドラマ2025年「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺」第40話「尽きせぬは欲の泉」のあらすじ（ネタバレ）と感想をお届けします。
第40話「尽きせぬは欲の泉」とは、古典的な比喩構文ですね。
「泉」＝どれだけ汲んでも湧き続けるもの
「欲」＝人の内から絶えず湧く衝動・執念
という二重の意味がかけられています。つまりタイトル全体で言えば、“人の欲望こそが、尽きることのない創造の源泉である”
という皮肉と希望を併せ持った言葉なんですね。この「泉」と「欲」が歌麿の身体から噴き出してくる第40話。
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| 項目 | 内容 |
| 2025大河ドラマ | べらぼう～蔦重栄華乃夢噺 |
| 放送話 | 第40話 |
| 放送日 | 2025年10月19日（日） |
| 週タイトル | 尽きせぬは欲の泉 |
| 視聴率 | ％（先週比：％） |
【北斎登場】「べらぼう」第40話「尽きせぬは欲の泉」あらすじ。
身上半減の刑を受けた蔦重は、営業を再開し、執筆依頼のため京伝を訪ねます。そこで京伝の妻・菊から、滝沢瑣吉（さきち）の面倒をみて欲しいと託されます。
蔦重は手代扱いで店に置くが、瑣吉（後の馬琴）は勝川春章が連れてきた弟子・勝川春朗（後の北斎）と喧嘩になってしまいます。
そして、蔦重は歌麿の描いた「きよ」の絵から女性の大首絵の案を思いつき、歌麿に会いに栃木へ向かうのです。
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【北斎登場】「べらぼう」第40話「尽きせぬは欲の泉」のネタバレ。
蔦重にとっての「欲」
これは＝“創ることへの渇き”でしょう。
第39話で蔦重は出版禁止・身上半減という大きな罰を受けました。普通の人間なら折れる場面ですが、蔦重はなおも筆を握る作家を探し続けます。
この「尽きせぬ欲」とは、金銭的な欲ではなく。
「面白いものを世に出したい」
「人の心を動かす本を作りたい」
という、表現者としての欲望＝創作欲です。それは「罪の再発」でもあり、「生の証明」でもあるのです。
彼の泉は、世の抑圧に塞がれてもなお湧き続けています。
歌麿にとっての「欲」
これは＝“美を求める執念”です。
蔦重が再び歌麿に会いに行く物語線と重ねると、「欲の泉」は歌麿自身にも通じます。妻を失ってもなお、“美しいものを描きたい”という想いが彼の中に残っています。
人が誰かを想うこと、絵に込めること、それすら“欲”の一形態なのです。つまり、ここでの“欲”は生の衝動＝愛の裏返しなのです。
松平定信の「欲」
一方、政治サイドでは松平定信の“統治欲”が描かれました。彼もまた理想を追う人間であり、民を正そうとする“改革欲”に駆られています。
- 定信は欲を抑えることで理を得ようとする人。
- 蔦重は欲を燃やすことで真を得ようとする人。
この二人の生き方の対照が、週タイトル「尽きせぬは欲の泉」に込められています。
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滝沢瑣吉（のちの馬琴と北斎）が登場。
津田健次郎さんが演じる「滝沢瑣吉（のちの馬琴）」と、勝川春朗（のちの北斎＝演じるはくっきー）が登場します。
これにより、蔦重・京伝・歌麿らの世界に新しい緊張感や対立構図が持ち込まれそうです。ただ、滝沢瑣吉を蔦重の店に迎えるものの、春朗との喧嘩が勃発してしまいます。
この衝突が、将来的な師弟関係や芸術観のずれなどを反映する“伏線”になんですね。
蔦重の再起と“復活劇”への期待。
39話で処罰を受けた蔦重が、40話から営業を再開し、次なる一手を打とうと動き出します。
つまるところ、“いかにして逆境から立ち上がるか”という物語のターニングポイントとなる展開が見られそうです。
浮世絵・表現の転機。
蔦重が、歌麿の描いた「きよ」の絵から「大首絵（＝バストアップで描く女性像）」という新しい構想を思いつきます。
これは、浮世絵のジャンル的革新や美意識変化の描写につながるモーメントになりそうです。蔦重はその構想を伝えるため、歌麿に会いに栃木へ向かいます。
この再会、あるいは対面の場面が、二人の関係性や葛藤、創作に対する姿勢の差異を浮き彫りにするクライマックスとなるでしょう。
⇒染谷将太（キャスト）が大河ドラマ2025年「べらぼう 」で演じる喜多川歌麿とは。
歌麿の絵師としての欲。
歌麿は蔦重を遠ざけようとしていました。しかし蔦重から「いっちゃん好きな絵師だ」という一言は、これ以上なく幸せでありながら、ある種残酷な言葉でした。
そんな言葉を聞いてしまったら「この人のために描きたい」「この人の期待を超えたい」と、筆を持つ手が疼くのを止められなくなってしまったのです。
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【北斎登場】「べらぼう」第40話「尽きせぬは欲の泉」の感想。
40話は、蔦重と歌麿の関係性がとても切なく感じました。「いっちゃん好きな絵師だ」の一言が絵師として最高の賛辞なのに、同時にとても切なすぎます。
「恋愛とも友情とも違う、不思議な絆。だからこそ残酷なセリフに聞こえました。
そして、歌麿の心が揺れている様子に共感しました。誰だって“自分を一番に見てくれる存在”を求めてしまうのですね。
さて、今までの「べらぼう」のあらすじとネタバレそしてその感想の一覧はこちらからお読み下さい。
⇒大河ドラマ2025年「べらぼう～蔦重栄華乃夢噺～」のあらすじ（ネタバレ）感想まとめ。
まとめ。
第40話は「欲」と「泉」のテーマが心を強く揺さぶりました。
- 蔦重の言葉に隠された幸福と残酷さ。
- 歌麿の止められない創作欲。
- 二人の未来への期待と不安。
この三層構造が同時に噴き出したことで、歌麿と蔦重の関係に引き込まれました。
それぞれの「欲」が泉のように湧き、やがて交わって「江戸文化の“新たな流れを生む」第40話は、その泉が再び動き出す「創造の源泉話」と言えるでしょう。
次週は第41話「」です。
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