大河ドラマ2022年「鎌倉殿の13人」第33話「修善寺」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。
第32話「災いの種」では、頼家が遂に伊豆の修善寺に流されてしまいました。
頼家が去った後の鎌倉では政子の次男・源実朝を鎌倉殿とする新体制が始まり、北条時政は執権別当に就任します。
時政を裏で支える「りく」は実朝の正室を京から迎えることを進言し、娘婿である平賀朝雅を通じて後鳥羽上皇に願い出るのです。
しかし、御家人たちは派手に権力をふるう北条を敬遠し始めます。
八田知家は「鎌倉殿は2人いらねえ!!」と言い、三浦義村は義時と時房に北条家に対して忠告します。
一方、失意の源頼家は遂に善児とトウによって殺害されてしまいます。そして善児もトウが殺害。
頼家と善児の2人がまさかの最期です。
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「鎌倉殿の13人」第33話「修善寺」のあらすじ。
視聴率:10.2%(▼1.6%)
晴れて鎌倉殿となった実朝は『全ての始まり』であり『上に立つ者の証』でもある髑髏(され‐こうべ)を引き継ぎました。
一方、修善寺に送られた頼家は酒に溺れ「鎌倉殿はこの儂じゃ!」と嘯いています。
あまりに歪な代替わり。源氏の棟梁をめぐる争いはまだ終わってはいなかったのです。
頼家は、修善寺に送られてからもまだ自分が鎌倉殿であるかのように振る舞っていました。
修善寺に訪れた三浦義村に「儂は必ず鎌倉へ戻る。軍勢を率い鎌倉を火の海にし北条の者どもの首を撥ねる。忘れるな、鎌倉殿はこの儂だ」と言い、
力を貸すよう頼むが断られ、孤立を深めていきました。
鎌倉への恨みを深めた頼家は朝廷に北条追討の院宣を願い出る為に使者を送っています。
しかしこの使者が八田に捕えられ、三代目鎌倉殿への謀反という名目で頼家討伐が決まる原因となってしまいました。
それを知った義時の嫡男である泰時は修善寺に向かい、頼家に逃げるよう進言します。しかし、
「逃げはせぬ。いずれ儂は殺される、座して死を待つつもりはない。最後の最後までたてついてやる」と答え、
上皇肝いりの猿楽を一緒に見ていくよう泰時を誘いました。泰時は、その猿楽の楽団の中に一人だけ笛を奏でていない者を見つけます。
楽団のなかには、義時の命を受けた善児とトウが混じっていたのです。善児に追い詰められた頼家は大刀を抜き応戦します。
善児に傷を負わせ、「儂はまだ死なん!」と止めを刺そうとした瞬間、背後からトウに斬られ絶命します。
気を失っていた泰時が目を覚ました時、そこには誰一人いなくなった屋敷のなかに、ぽつりと一人・頼家の亡骸だけが残されていたのでした。
「鎌倉殿の13人」第33話「修善寺」のネタバレ。
頼家の最期。
吾妻鏡
元久元年(1204)7月19日条
酉の剋(とりのこく/午後5時~7時)に伊豆からの飛脚が鎌倉へ到着。「昨日18日に源頼家が修善寺で亡くなられた」と報告したそうです。
第33話「修善寺」では、頼家の最期が描かれました。
頼家と善児の一騎打ち、頼家が善児にトドメを刺そうとした時、トウが背後から頼家にトドメを刺したのです。
頼家の最期は最高の花道。
吾妻鑑では頼家が亡くなったことだけが鎌倉に報告されました。
ただ他の書物では頼家の暗殺は「入浴中に襲われるけど激しく抵抗し、急所を取って無力化したところで殺された」とか、
「暗殺の前にも、風呂に漆を入れられて全身が腫れ上がった」などの物騒なエピソードが多く書かれています、
三谷さんの鎌倉殿は吾妻鑑を基本に描かれているので、頼家の死をどのように描写するかに大河ファンは注目していたと思います。
その最期は幼い時から一緒だった泰時が立ち会っていました。
さらに鎌倉最強の暗殺者・善児に立ち向かい一騎打ちで戦うシーンが描かれました。
善児は頼家に斬られます。この展開を誰が想像したでしょうか?
善児は第一話「大いなる小競り合い」で頼朝の子「千鶴丸」の命を奪っています。頼家の腹違いの兄ですね。
頼朝の子どもである頼家が兄を殺した善児を殺したのです。因果応報がすごいですね。
三谷が選んだ頼家の死は武芸に秀でた人物だったという説を取りました。
そしてオリジナルキャストの善児と互角に戦わせるという、武人として最高の花道を用意していたのです。
⇒金子大地が「鎌倉殿の13人」で演じる源頼家の登場から退場まで。
時政は執権別当。
実朝が征夷大将軍になったことに伴い、時政は執権別当となり実質的な政治指導者となりました。
御家人たちに起請文を書かせる事で鎌倉への忠義を形で示させることを決め、それを娘婿である平賀にまとめされることにします。
吾妻鏡
建仁3年(1203)10月19日条
源実朝への代替わりに伴い、平賀朝雅、中原親能から京・畿内の御家人たちに対し、起請文を進上するように命が下されました。
更に比企に代わり武蔵国の国務を自分がやると言い、朝廷に武蔵守に任命してもらえるよう話しを進めます。
その頃、尼御台の供として修善寺に行った畠山重忠は、頼家から北条が武蔵守の座を狙っている事を聞かされます。
にわかには信じられない重忠は時政に「武蔵のこと、どうお考えですか」と聞きましたが、
時政は「なにも武蔵を独り占めしようなどと思っておらん」と答えるだけでした。このことが「畠山重忠の乱」へと繋がっていくのですね。
時政の強引なまでのやり方は御家人たちの反感を買い、不信を集める原因となっていくのでした。
⇒坂東彌十郎が大河ドラマ「鎌倉殿の13人」で演じる北条時政とは?
三代将軍・源実朝誕生。
吾妻鏡
建仁3年(1203)10月9日条
源実朝の政務開始の儀式である政所始(まんどころはじめ)が行われました。別当である北条時政、大江広元らが着座し、時政が実朝の御前に吉書(吉日良辰を選んで慶賀のしるしに発給する文書)を持参しました。
頼家の、鎌倉と北条への深い恨みを見た義時は、頼家を討ち取る覚悟をします。
その命を伝える為、善児の家を訪れた義時は、そこで驚くようなものを見つけました。
それは、義時の兄・三郎がいつも腰から下げていた巾着。
それはつまり、三郎は善児に殺されたという事です。善児を討つという時房を義時は止めます。
「私に善児が責められようか」
その帰り道、一人になった義時は何も考えず酒が飲める場所として和田の家を訪ねました。
そこで15年ぶりに仏師・運慶に再会します。
「お前、悪い顔になったな」と運慶に言われた義時は、この15年の様々なことの飲み込むような表情をします。
「だがまだ救いはある。お前の顔は迷いのある顔だ。その迷いが救いなのだ。悪い顔だが、良い顔だ。
いつか、お前のために仏をほってやりたいな、うん良い仏が出来そうだ」全てを見透かしたような運慶の言葉に、義時は小さく礼をいうのでした。
義時と嫡男・泰時の葛藤。
鎌倉では頼家を討ち取ることを決定します。しかし、義時の息子・泰時は強く反対します。
幼少の頃から一緒にいた頼家の命を取ることに決定を下した父の義時の判断に怒りを感じたと思います。
感情をあらわにし、頼家を逃すため修善寺に向かう泰時を、義時は追いませんでした。
義弟・時房が「逃げてほしかったのですか」と問いかけると義時は言います。
「太郎(泰時)はかつての私なんだ」。
万寿(頼家)と太郎(泰時)は昔の頼朝と義時(小四郎)の関係に近かったのです。
義時にとって泰時は「望み」でした。
義時は 「あいつのいちずな思いが羨ましい」と話しています。
⇒坂口健太郎が「鎌倉殿の13人」で演じる北条頼時(泰時)は何話から登場する?
義時は、鎌倉を義時自身が、「ひたむきさ」だけで物事を動かせないことは既に解っていたのです。
泰時が修善寺に向かった時、義時は善児に頼家暗殺の命を出すのです。
ただ善児に泰時は殺すなよと命じます。
善児の最期は。
これまで数多くの人間を無感情に手にかけてきた殺戮マシーン善児が、自分を好いてくれた一幡にだけは、どうしても刃を下ろせませんでした。
善児のこれまでの仕事⇒
梶原善が「鎌倉殿の13人」で演じる川遊びの”善児”とは。
先週の32話「災いの種」では「わしを、好いてくれている」の善児の一言がとても切なかったですね。
そして、ますますブラック化する義時は、 「人の心を亡くした武将」に変わっていました。
善児より義時(小四郎)のほうが恐ろしくなってきます。33話では義時が善児にどのような仕事をさせるのでしょうか?
善児の心。
殺し屋に徹していた道具だった男が人の心を取り戻した32話の善児。
善児の運命は義時の命により頼家殺害の仕事を遂行するが失敗し弟子の「トウ」が頼家のとどめを刺しました。
そしてそのトウが負傷した善児の背後からとどめを刺して善児の一生も修善寺で終わるのでした。
SNSの投稿では題名の「修善寺」を「終善児」にかけた題材も生まれました。
善児の最期は「トウ」
第33話で最期を迎えた善児。頼家との一騎打ちで一瞬「一幡」の文字を見て迷いを生じたと思います。
そのことで命取りとなったと思うのですが、でも 善児は一幡との出会いで人からの好意を知りました。
そして、トウにとどめを刺されたことで復讐心、人からの憎しみも知ったことでしょう。
善児が人間らしさを得たその時が、最期であったのですがそれが勇逸の救いだったことでしょう。
さて「トウ」の今後はどうなるのでしょうか?
村人に戻り土地を耕していくのか?それとも義時の下人となって鎌倉幕府の為に生きるのか?
さてさて、どうなるでしょうか。
⇒山本千尋が「鎌倉殿の13人」で演じる役は善児に育てられた”トウ”
「鎌倉殿の13人」第33話「修善寺」の感想。
今回も見どころ満載の回でしたね!
頼家の死にざまが、雅やかな中から一転しての斬り合い、そしてたった一人での死…
まるで頼家自身の生涯を見ているようでした。
そしてなにより善児です!
頼家を殺そうとするときに、自分が殺める事のできなかった一幡の名を目にして、一瞬の躊躇が生まれその瞬間に頼家に斬られてしまうのです。
やはり善児にとっての一幡は特別で、初めて人間らしい気持ちを持った相手だったのだなぁと涙でした。
が!善児の窮地を救ったはずのトウに両親の仇だと言って命を奪われてしまいます。
「ずっとこのときを待っていた」というトウの言葉に、善児が頷いたのは、いつかこうなるということを予感していたのだろうかと、
それもまた切なさ過ぎて涙でした。
修善寺を舞台に様々なストーリーが展開された第33話「修善寺」でしたが、
ネットでは「修善寺=終善児」なんて投稿も見かけて「なるほど!」となりました。
一方の義時もね…息子・泰時がまんま昔の義時で、それも切ない!
泰時の気持ちもわかると同時に、かつての頼朝の気持ちもわかるようになっちゃったんだろうなぁ…残酷だけど成長でもありますよね。
いつか運慶のいう義時のための仏像も見てみたいですよね。きっと厳しくも優しい表情の仏様なのだろうなと思いました。
これまでの「鎌倉殿の13人」を1話からまとめています。お時間のある時に振り返って下さい。
鎌倉殿の13人のあらすじまとめはこちら。
⇒大河ドラマ2022年「鎌倉殿の13人」のあらすじ(ネタバレ)と感想の一覧。
まとめ。
次週は、第34話「理想の結婚」です。いよいよ実朝が京から御台所を迎えるようです。
今のところ、りくの思いのままに進んでいるようですが、第33話で畠山重忠がちょっと不信を持っていますからね。
重忠の乱の序章にもなりそうですよね。
鎌倉殿の13人は全部で48話と予想されているので、それが本当ならば残すところあと15話!
どんな結末へ向かっていくのか、ここからも大きく物語が動くに違いありません。
次週を楽しみに待ちましょう!
大河ドラマ俱楽部の管理人です。
NHK大河ドラマをこよなく愛し毎週楽しみに視聴しています。
ただ視聴するだけでなく「あらすじと感想」を紹介しています。
でもリアルタイムで見ることができない時は見逃し配信で見たり
時々は歴代の大河も視聴しています。
管理人の大好きな大河ドラマをまとめていますので見逃し配信
と一緒に楽しんで下さい。