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大河ドラマ2022年「鎌倉殿の13人」第32話「災いの種」のあらすじ(ネタバレ)と感想。

2022年鎌倉殿の13人

大河ドラマ2022年「鎌倉殿の13人」第32話「災いの種」のあらすじ(ネタバレ)と感想をお届けします。

31話「諦めの悪い男」では頼家が倒れて寝込んでしまい回復は見込めませんでした。しかし、32話の頼家は、目をみはるほどの回復力を見せ、奇跡的に息を吹き返すのです。

その頃、京の後鳥羽上皇は、千幡を征夷大将軍に任じ「実朝」という名前を与えました。

そして、鎌倉では、政子のもとに義時、泰時らが集まり、新たな体制について話し合っていました。

そんな中、一人で思いにふける比奈は義時に離縁を申し出るのです。

一方、先を見据えるりくは時政に京との関係をより深めるように説き、愛息・政範も胸を高鳴らせます。

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「鎌倉殿の13人」第32話「災いの種」のあらすじ。

放送:8月21日
視聴率:11.8%(▼0.3%)

奇跡的に目を覚ました頼家は、恐ろしいまでの回復ぶりをみせていました。

北条の館では、今後の対策が話し合われていたが、北条が比企と一幡を亡き者にしたことを知れば、頼家は北条を決して許さなことは明白です。

千幡を鎌倉殿とする新体制の準備が進む中、頼家の回復という御家人たちにとっての災いの種を前に、義時が「頼家様が息を吹き返される前に戻す」と、重々しく言うのでした。

「鎌倉殿の13人」第32話「災いの種」のネタバレ)。

頼家の回復。

順調に回復する頼家ですが、見舞いに来るのは北条の者だけで、比企やせつ、一幡が姿を見せないことを不審に思います。

時政は流行り病で臥せっているのだと誤魔化します。しかし、頼家の不信は消えず、本当のことを話せと詰め寄りました。

政子から、頼家が二度と目を覚ます事が無いと悟った比企の一族は、頼家だけを死なせるわけには行かないと館に火を放ち自らの命を絶ったのだと聞かせれましたが納得がいきません。

「北条の奴らだ。あいつらが比企の舅殿を、せつを一幡を!」頼家は政子の言い分にも納得せず、

「北条を儂は絶対に許さん!」北条の一族を滅ぼす決意をします。

北条と繋がりの深い、和田義盛と仁田忠常を呼び出し、比企が滅んだのは時政の指図であったことを確認した頼家は、「時政の首を取ってここへ持って参れ」と命じます。

しかし、頼家が復讐に燃える一方で、千幡を次の鎌倉殿にする準備は着々と進み、京からは許しが出たばかりか、千幡は『実朝』という名まで授けてもらいます。

御家人たちの総意で、頼家には仏門に入り修善寺で過ごしてもらうことになったと聞かされた頼家は、

「嫌だ!儂はここを動かない。北条の言いなりにはならん!」と必死の抵抗を見せます。

和田と義村に取り押さえられながらも逃げ出し、廊下に倒れ込み「父上、これで良いのですか」と大泣きするのでした。

千幡が華々しく即位する一方で、頼家はひっそりと修善寺に送られたのでした。

頼家が目覚めれば生き地獄。

政子は頼家に会って真実を話します。

「誰もがあなたはもう助からないと思った。比企一族は、舘に火を放ち、皆、命を絶ちました」

しかし、頼家は信じません。

和田義盛と新田忠常を呼び、能員が討たれたのは時政の指示だったのか確かめ、時政の首を取れと命じるのです。

頼家と母の政子。

病気で伏せっている間に「せつと一幡」は殺されたことを知った頼家の抑えようのない怒りと悲しみは母の政子にもぶつけます。

政子との会話で、北条が比企を滅ぼしたことを悟り、比企家にまで行って確かめた頼家。

頼家は「北条をわしは絶対に許さん!お前もだ!」と強い言葉で政子をも拒絶するのです。

そして、その後、頼家の心に押し寄せたのは強い喪失感でした。

泣きながら「出ていってくれ……お願いだから」と母に懇願します。その姿は、力なく見ていてもとてもつらいものがありました。

頼家は鎌倉から修善寺へ。

義時:「頼家様には鎌倉を離れていただくしかない」「伊豆の修善寺で仏の道を極めていただきます」

伊豆に追いやられることになった頼家は、力ずくで従わせようとする御家人たちから必死に抗います。

しかし、建仁3年(1203年)9月29日。頼家はわずかな家人を伴い、修善寺へと出立しました。

若き鎌倉殿頼家の抵抗。

頼家:「北条の言いなりにはならん!」「分からないのか、三浦!比企の次は三浦だぞ!和田だぞ!」

病で弱った頼家は懸命に声を張り上げて抵抗します。

感情のままに声をあげる頼家。

その頼家は、誰よりも純粋ですが、まっすぐな若き鎌倉殿の居場所は今の鎌倉にはありません。

涙しながら憤り、拳を握る頼家。倒れ込んだ頼家は泣きじゃくりながら「父上……これでよいのですか?」と叫ぶしか抵抗する術がありません。

このシーンは見ている者の心を締め付ける瞬間でしたね。

頼家と正妻つつじの嫡子・善哉

頼家とつづじの嫡子・善哉(後の公暁)は三浦義村の庇護のもと、とある寺で暮らしていました。

そこに薄汚れた老婆が現れます。そうです北条に滅ぼされた比企家の比企尼の変わり果てた老婆です。

老婆は、「善哉様でございますね。あなたこそが次の鎌倉殿になるべきお方。決して許してはなりませぬ!」

善哉はこのことを覚えているのでしょうか。

後々、実朝を殺すことになりますが、三谷さんはどのよな描き方をするのでしょうか?

りくの計画。

時政はりくの壮大な計画を聞かされていました。千幡が元服し征夷大将軍となるのなら、次は御台所を探すのだ、と。

りくと時政の娘婿であり京都守護になる予定の平賀朝雅に京で良い人を探してもらい、

その御方を一人息子である政範が迎えに上がるのだと話すりくに「そこまで決めているのか」と驚くのでした。

3代将軍・源実朝が誕生。

京の後鳥羽上皇から千幡を征夷大将軍に任じる宣旨が届き「実朝」という名前が与えられました。

エンディングで登場しますね。

元服後の実朝役を柿澤勇人さんが演じますが、どのような脚色になるのか?楽しみです。

義時は、泰時から一幡が生きていることを聞かされます。一幡を匿っている善児の元へ向かおうとする義時を、妻の比奈が引き止めました。

「私は比企の血を引く身でありながら比企を滅ぼす手伝いをしてしまいました。

このまま鎌倉に残る事は出来ません」しかし、離縁は絶対にしないという起請文がある限り、義時から離縁を切り出す事はできません。

「私からお願い致します。どうか離縁してください」

比奈自身も、比企の血を引く自分が義時の傍にいては災いの種になりかねないということを分かっているため、手をつていて別れを切り出したのでした。

比奈の想いを受け止めた義時は「いってらっしゃいませ」比奈の最後の見送りを受けて善児の家へ向かうのでした。

善児が作った遊具で遊ぶ一幡を横目に、義時は「あれは生きていてはいけない命だ」と善児に言います。

千幡が鎌倉殿に決まり、征夷大将軍にも任じられた以上、一幡は災いの種以外の何者でもない。義時は善児に一幡を殺すよう冷たく命じるのでした。

義時の起請文。

比奈は、比企の仇であれど義時を想い続けます。そのシーンは起請文を見つめる比奈の姿が映った時に解ります。

起請文とは義時が比奈と結ばれるときに交わした誓いですよね。

その誓いを破れば義時は地獄に落ちるのです。その義時の姿は見たくないと比奈は自ら離縁を申し出るのです。

比奈は義時から去った。

比奈は出かける義時の背中を見つめ「行ってらっしゃいませ!」と笑顔で見送ります。

比奈は最後まで、明るく、自分の思いをまっすぐ伝える女性であり続けるのです。しかし、比奈を演じた堀田が最後に見せた表情はとても切ないですよね。

比奈は別れの悲しさや寂しさを押し殺すように口をつぐむのです。

番組では比奈がその後、鎌倉を離れて京に移ったと紹介していました。その京で生涯を終えることになります。

でも比奈の子供たちはその後も鎌倉に残り幕府の仕事をしっかり行ったようで、その様子は別の記事で紹介します。

義時の感情。

悲しみと憎しみがひしひしと感じる比奈や頼家らとは対照的に、義時は人間味を失っていきます。

それは前回の第31回「諦めの悪い男」で兄の宗時の言葉を思い出し坂東武者の北条の未来を築くために覚悟を決めたのでした。

31話で見せた鬼のような鋭い眼つきと感情の見えない暗い瞳、頼朝に仕えていた時の小四郎の目に戻ることはありません。

第32回で義時は、比奈が涙を浮かべても、表情を変えませんでした。

義時は比奈をそっと抱きしめます。

しかし、比奈が言ったように、ぬくもりは同じでも2人が出会ったイノシシから逃げた頃の義時のぬくもりではなかったようです。

義時が放す善児への言葉。

善児に対する言動も冷酷でした。

善児はいつしか一幡を好いていました。善児は「わしを好いてくれている」と義時に言います。

善児は一幡に手を下せない殺すことはできなかったのでした。

義時は、「千鶴丸と何が違う」「似合わないことを申すな」と冷たく口にするのです。

第1話「大いなる小競り合い」で善児が仕えていた伊東祐親の命で頼朝と八重の子である千鶴丸を川辺で殺しました。

しかし、今の善児は違います。そして義時も1話の義時ではなく、いや祐親以上に善児を道具として扱っているように感じます。

義時と善児。

泰時は31話「諦めの悪い男」で父の命に逆らって一幡を生かしていました。その一幡を、善児とトウが預かっていたのでした。

善児は、一幡がトウと遊ぶ姿を横目で見ながら何かを作っています。善児の表情は明らかに今までとは違います。

トウを幼い頃から育て上げたからから人間が本来持っている優しさのようなものを感じました。

善児は一幡のためにブランコを作ってそのブランコでトウと一緒に遊ぶ一幡がいました。

義時は善児に命を出す。

義時は善児に一幡を殺せと命じます。

すると善児は「できねえ」と言い、「わしを好いてくれている」 命じられるままに淡々と人を殺めてきた今までの善児とは、違います。

しかし、命に逆らうことはできません。小刀を手に取った善児は一幡の笑顔を前に足が止まります。

トウに連れられ、その場を離れる一幡は「善児、何で泣いてたの」と無邪気に問いかけた時、涙腺が緩みました。

命を奪う相手を前に涙を見せてしまった善児。

善児が一幡のために作ったブランコを自らの手で切り落とす演出がありました。トウは一幡を水遊びに誘っています。

このことから、一幡は殺されたのでしょう。善児は必死に感情を押し殺し、任務を果たしました。

その善児の姿を見て初めて心苦しくなりました。

義時の決断は仁田忠常の自害。

源頼家の命令に心を乱した仁田忠常が、御所で自害しました。義時はこれ以上の混乱を避けるため、頼家を伊豆の修善寺に幽閉することを決断するのです。

鎌倉殿の13人のあらすじまとめはこちら。

大河ドラマ2022年「鎌倉殿の13人」のあらすじ(ネタバレ)と感想の一覧。

「鎌倉殿の13人」第32話「災いの種」の感想。

今回も見どころ盛沢山な第32話「災いの種」でしたね。

相変わらずタイトルに偽りなしと言うか…災いの種があちらこちらにあって、その全てが物悲しかったですよね。

頼家の感情に任せた一言で北条と義時の間で板挟みになってしまった忠義者の仁田。

義時に相談に行った時に後にするよう言われてしまい「かしこまりました」という笑顔が本当に哀しかったです。

演じているのは芸人さんであるティモンディ高岸さんですが、素晴らしい演技でしたよね!

義時の妻・比奈も自分が義時の傍にいる事自体が災いの種になってしまうと…大好きなのに自分から身を引く姿も哀しい。

そしてなにより一幡の最期!

どんな最期だったかはドラマでは描かれていませんでしたが、善児と義時の会話の中に千鶴丸が出てきてそのすぐ後に「トウと水遊びをいたしましょう」って…怖いー!

三谷作品、怖いです!

これぞまさに地獄のピタゴラスイッチ!義時も北条を守るため、ある意味冷静に、ある意味では冷酷になっていっているし…。

りくの壮大な計画は後の牧氏の変を示唆しているしで、やっぱりこの先も「鎌倉殿の13人」から目が逸らせませんね!

そして、エンディングの残り1分で源頼朝の乳母・比企尼がみすぼらしい姿で現れました。

史実では没年不明なので、「比企能員の乱」の後も生き延びたのか、それとも怨霊となって現れたのか?

どちらとも言えない雰囲気でした。実朝の暗殺を計画実行する公暁。この時は幼い善哉です。

その善哉の心に、「北条を許してはなりませぬ」と、深く刻まれるであろう言葉を遺したのです。

視聴者の感想。

まとめ。

次週は33話「修善寺」です。

タイトルで考えるのなら、伊豆に送られた頼家にスポットが当たりそうですね。

それに善児の持っているはずの、義時の兄・三郎を殺した時の遺品も誰かの手に渡ったような?

暗殺者善児が急に愛しく見えてきた32話。

三谷さんは、「自分の予想を超えて大きな存在になったという善児の去り方がどのようなものになるか、怖いもの見たさで期待したい」とコメントを残しています。

善児の次の仕事とは?そして頼家は?

権力が北条に集中している中、物語がどう動いていくのか楽しみに待ちましょう!

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