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「光る君へ」第9話「遠くの国」のあらすじ(ネタバレ解説)感想。

2024年大河ドラマ「光る君へ」第9話「遠くの国」のあらすじ(ネタバレ)感想をご紹介します。

第9話は脚本家の大石さんが掲げた「セックス&バイオレンス」のバイオレンスを特徴的に描いていました。

その主役が松熊さんが演じる「直秀」です。

「光る君へ」は平安中期、世界最古の女性文学といわれる「源氏物語」を生み出した「紫式部」の人生を描くストーリー。

武家台頭の時代を目前にした、きらびやかな平安貴族の世界と、懸命に生きて書いて愛した女性の一生に迫ります。

項目 内容
2024大河ドラマ 光る君へ
放送話 第9話
放送日 2024年3月3日(日)
週タイトル 遠くの国
視聴率 11.2%(先週比:△0.4%)

さて、「光る君へ」は紫式部(まひろ)と藤原道長の恋路を描きながらも決して結ばれないもどかしさも脚色しています。

道長はまひろを想いながらも政治の頂点に立ちます。その描き方にも注目が集まります。

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「光る君へ」第9話「遠くの国」のキャスト。

紫式部(まひろ) 吉高由里子(役:紫式部)
藤原道長 柄本佑(役:藤原道長)
まひろの父・藤原為時 岸部五郎(役:藤原為時)
まひろの将来の夫・藤原宣孝 佐々木蔵之介(役:藤原宣孝)
道長の父・藤原兼家 段田安則(役:藤原兼家)
道長の姉・円融天皇の后・藤原詮子 吉田羊(役:藤原詮子)
道長の次兄・藤原道兼 玉置玲央(役:藤原道兼)
道長の友 町田啓太(役:藤原公任)
道長の友 金田哲(役:藤原斉信)
道長の後輩 渡辺大知(役:藤原行成)
謎の男(散楽の一員) 松熊克哉(役:直秀)
歌人・清少納言 ファーストサマーウイカ(役:ききょう)
65代天皇 本郷奏多(役:花山天皇)
脚本 大石静

大河ドラマ2024年「光る君へ」のキャスト一覧。

「光る君へ」第9話「遠くの国」のあらすじ。

東三条殿に入った盗賊の正体は直秀ら散楽一座でした。道長の命で検非違使に引き渡されます。

一方、直秀らの隠れ家を訪ねていたまひろは盗賊仲間と勘違いされ、獄に連行されてしまいます。

そして、宮中では、花山天皇と義懐の関係が悪化し、代わって道兼が信頼を得始めていました。

その頃、兼家を看病する詮子に思いもよらぬ事態が待ち受けていたのです。

「光る君へ」第9話「遠くの国」のネタバレ解説。

寛和2年(986年)

第9話のアバン。

東三条殿に入った盗賊が捕まり直秀の面が割れました。その姿を見ていた道長の表情は辛そうでした。

捕まった直秀は武者たちに、

直秀

お前らも貴族どもに見下されてきた輩だろ。こいつは憎き貴族の若君だぜ、悔しくねえのか。

と言い放します。その直秀を見つめていた道長は、自分が大内裏で矢を射た盗賊も直秀だと知っていました。

それでも武者たちには、直秀らに手荒なまねはしないようにと命じました。

藤原道長

この者らは誰も殺めてはおらぬ。命までとらずともよい。検非違使に引き渡せ。

と…。

しかし、検非違使に引き渡したことで直秀がまひろに語った山の向こうの「遠くの国」を見ることなく悲劇が生じてしまいました。

そして、道長は意識を失っている父・兼家に向き合い、自分の影を見ながらいつか道兼に言われた一族運命の影を見つめていました。

「光る君へ」第9話「遠くの国」のネタバレ解説直秀編。

第一のバイオレンスは第1話「約束の月」でまひろの母が道長の兄・道兼に殺されたことです。

第2のバイオレンス。

「光る君へ」の時代背景は平安時代中期で戦国時代の大河ドラマと違い殺し合いは少ないのですが、脚本の大石さんは「バイオレンス」はあると発表しています。

と言うことは、「バイオレンス」を描いた話からドラマが急展開することが予想できます。第9話の、直秀の死はまさしくバイオレンスですね。

直秀は「まひろ(紫式部)と藤原道長」の人格形成に影響を与えた人物として造形したのだと思います。

毎熊克哉(キャスト)が2024年大河ドラマ「光る君へ」で演じる直秀とは。

まひろが捕まる。

直秀が捕まってから数日後、まひろは左大臣の姫たちの集いの帰りに直秀の隠れ家を訪ねました。

しかし、直秀も散楽一座の姿はありません。そこに放免たちがなだれ込んできて盗品が残っていないかを探し出すのです。

まひろはその事情を知りません。そんなまひろを放免たちは盗賊の仲間であると思い乙丸とともに獄に連行されていきました。

道長が獄を訪ねる。

道長が獄を訪れると丁度まひろが連れてこられ放免に蹴り飛ばされていました。

道長は自分の知り合いだと言い助け出しそのまま直秀がいた廃邸に向かいます。そこでまひろは

紫式部(まひろ)

直秀は都をでていくつもりだったのよ。あなたが許してやっていたら、そのまま山を越えて生みの見える「遠くの国」に行ってたはずなのに…

まひろは道長に助けてもらった礼を言い、屋敷に帰っていきまいた。

直秀の悲劇は道長が招いた。

獄の中で直秀は「遠くの国」へ行く姿を見ていたのだろうか?しかし、直秀が行く地は「遠くの国」ではなく鳥辺野でした。

※鳥辺野とは人を埋葬する場所。

鳥辺野に連れてこられ、放免が不気味な笑みを浮かべたシーンで、直秀は何を思ったのだろうか。

直秀たちは放免に殺されていました。都を出て、山を越え、海の見える遠くの国へ行くはずだった直秀は無残にもこの鳥辺野に野ざらしになっていました。

無惨に刺殺された直秀たちの遺体を前に、道長とまひろはしばし無言でした。道長が検非違使に命じたのが間違っていたのか?

自分の行いが直秀の未来を途絶えさせたのだと道長は自責の念に駆られ自ら土を掘り直秀を埋葬するのです。

埋葬をする時に見た「直秀の手」。土を強く握り締めていました。道長は死に際の苦しみを悟ったはずです。

直秀の手の土を払い、その手に自らの扇を持たせ、道長は合掌するのでした。

直秀はなぜ殺されたのか?

道長もちょっと策士になりましたが、やはりまだ若様でありボンボンなのです。道長が、大目に見るよう検非違使に「心付け」を渡すシーンがあります。

検非違使は見るからに悪そうで、いや〜な感じの人で道長に道長に近づきすぐに「心付け」を懐に入れてしまいました。

この検非違使の心を読むことがこの時点のボンボン道長にはできなかったのです。

直秀たちを埋葬した後で「おれのせいだ」と愕然となる道長ですが、こと既に遅しです。

藤原道長

信用できぬ者なぞ誰もおらぬ 親兄弟とて同じだ。

とまひろに話をしていましたが、「心付け」程度でなんとかなると甘く見ていたのです。道長の最初の策は痛恨のミスになってしまいました。

アバンで直秀が捕まった時に言い放った「お前らも貴族どもに見下されてきた輩だろ~」を道長は軽く見ていましたね。

道長たち貴族は絶対だけれど、仕えている者(武者)たちは、内心はよく思っていません。検非違使の処分をどうするのか?

第10話でそのシーンはあるのでしょうか?

「光る君へ」第9話「遠くの国」ネタバレ解説兼家編。

兼家の仮病は策。

藤原兼家

これより力のすべてをかけて帝を玉座より引き降ろし奉る。
皆、心してついてこい。

と寝込んでいた兼家が起き上がり東三条殿の皆に話しかけます。道長はもう貴族社会から逃れることはできません。

花山天皇を玉座から引きずり落ろす策は兼家と晴明とではじまっていたのです。その手先になったのが道兼でした。

段田安則(キャスト)が2024年大河ドラマ「光る君へ」で演じる藤原兼家とは。

道兼は知っていた。

道兼は父の策を聞いて知っていました。

その策の手法として花山天皇やまひろの父・為時の同情を引くために自分自身であの酷い傷をつけていたのです。

兼家のDVは自作自演だったのです。

玉置玲央(キャスト)が大河ドラマ「光る君へ」で演じる藤原道兼とは。

晴明の計略。

藤原忯子の霊が兼家から離れ内裏内にさまよい成仏できていないと晴明は花山天皇に報告します。

この報告も花山天皇を引きずり降ろそうと企む藤原家の策略なのです。花山天皇はなんでもすると言い、晴明は勿体ぶった言い方でそれなら、

安倍晴明

仏門にお入り下さい。

と言います。さてその策は成功するのでしょうか?

ユースケ・サンタマリア(キャスト)が2024年大河ドラマ「光る君へ」で演じる「安倍晴明」とは。

大河ドラマ2024年「光る君へ」のあらすじ(ネタバレ)と感想のまとめ一覧。

「光る君へ」第9話「遠くの国」ネタバレ解説「まひろと道長編」

まひろの決意。

まひろは、父・為時に「男であったなら」と言われたとき、男であったらこうしたいという強い意思(決意)を返します。

「世を正す」あまりにも理不尽な出来事に、まひろはこの世を正したいと心から思ったのでしょう。

直秀は盗人でしたが盗んだものは下々の者に分け与えていました。そして散楽の出し物として貴族社会を笑いで批評していました。

その散楽の者たちがいなくなり、まひろは彼らの後を継ごうと考えたのでしょう。紫式部の作品のなかにある強烈な権勢批判は、この時、さらに強固になったのだと思います。

母を殺されさらに隠蔽され、そして大事な仲間が殺されてしまいました。怒りの炎は燃え盛っていくことでしょう。

吉高由里子(キャスト)が2024年大河ドラマ「光る君へ」で演じる紫式部とは。

道長の今後。

ボンボンだった道長。「若君」と直秀に皮肉られていた道長。直秀との出会いと痛恨の別れに、生涯忘れられない大きな影響を受けたことだと思います。

道長は、ボンボンではいられなくなりました。一族のブラックな方針も父から聞きました。道長にとっても、これから貴族社会にどんどん染まっていくのでしょう。

柄本佑(キャスト)が2024年大河ドラマ「光る君へ」で演じる藤原道長とは。

「光る君へ」第9話「遠くの国」の見逃し配信は。

9話で退場してしまう散楽一員の「直秀」貴族社会からはみ出た市井の人々の代弁者でもありました。

今でもSNS上では上級国民と言われる人たち以上にその格差は歴然としていたのでしょう。

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「光る君へ」の関連番組。

関連番組は史実を歴史の専門家が解説しています。より「紫式部」や「源氏物語」を深く知ることができ「光る君へ」の理解も深まります。

歴史探偵。

主演の吉高由里子さんと柄本佑さんがゲストで出演し「光る君へ」の歴史感を語っています。

「歴史探偵」のキャストと放送時間、そして「光る君へ」の史実を知る。

英雄たちの選択。

当時の史実を研究している歴学者さんたちが「紫式部」や式部の名作「源氏物語」を解説しています。

「英雄たちの選択」のキャストと放送時間、そして「光る君へ」の史実を知る。

「光る君へ」第9話「遠くの国」の紀行。

直秀は盗賊でしたが散楽さんがくの一員でした。残念ながら直秀は9話で殺されてしまいます。

さて、直秀たちが京の都で演じていた散楽は、奈良時代に中国からもたらされた芸能で、曲芸や人形劇、滑稽芸、奇術など、さまざまな芸がありました。

752年、東大寺の大仏が建立され、開眼供養かいげんくようが行われた際に、音楽や舞が披露され、その中には散楽も奉納されたといいます。

やがて滑稽芸は能楽に、人形劇は浄瑠璃とへ変化していきます。残念ながら散楽は姿を消していますが、2019 年、東大寺でふたたび散楽が奉納されました。

千年の時を超え、散楽は新たな姿で復活しようとしています。

奈良県奈良市(東大寺)

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「光る君へ」第9話「遠くの国」の感想。

9話のバイオレンスは直秀の死です。直接手を汚したのは武者ですが、道長の行動一つで彼の死を避けることはできたはずです。

もちろん直秀はオリジナルキャラクターですので当時の市井の人間が想う貴族たちへの感情を表しているのでしょう。

自らの行いが直秀の死を招いたことを、道長は忘れないでしょう。まひろもまた、直秀の死を深く受け止めたはずです。

視聴者の感想。

引用:ヤッフーニュース

史実に沿ったフィクションだけどファンタジーじゃなくてリアリティがある。今回の大河のこれまでの感想。

合戦もなく地味だけど何かあった際の人々の機微の描写が細やかというか、挙動に現実味があるんだよね。

そして俳優陣。表情や目線の演技がセリフに頼りきりではなく、これがなかなか目を離せない。

いわゆる幕末や戦国の大河らしい華々しい盛り上がりはないけどドラマとして秀逸だと思う。

まとめ。

直秀が退場するのがまずは寂しい限りです。まひろと道長のキューピットとして物語を盛り上げてくれました。

その最期のシーンもとても切ないですよね。その表情は「えッ!」と松熊さんが演じていました。

終わり寂しいです。

この件で、道長は「権力を持たねば間違いも正せぬ」と気づいたのでしょう。と、そう思いたいです。

大事な信頼できる友を自らの不甲斐なさで海の見える「遠くの国」でなく戻ってくることができない「国」に追いやってしまったのですから。

次週は第10話「月夜の陰謀」です。藤原家の策を実行に移すのですね。