大河ドラマ2023年「どうする家康」第45話「二人のプリンス」のあらすじ(ネタバレ)感想をご紹介します。
先週の「どうする家康」は第44話「徳川幕府誕生」でした。
第45話では将軍職を秀忠に譲り家康は大御所として駿府城に移ります。見どころは、やはり駿府にいる「徳川家康」と大阪城にいる「茶々」との駆け引きですね。
慶長16年(1611年)家康は古希を迎え、駿府城から大阪へのにらみを怠らないでいました。
項目 | 内容 |
2023大河ドラマ | どうする家康 |
放送話 | 第45話 |
放送日 | 2023年11月26日(日) |
週タイトル | 二人のプリンス |
視聴率 | 11.6%(先週比:△0.6%) |
徳川家康 | 松本潤(役:徳川家康) |
家康側室 | 松本若菜(役:阿茶局) |
家康三男 | 森崎ウィン(役:徳川秀忠) |
家康の孫 | 原菜乃華(役:千姫) |
徳川家臣 | 松山ケンイチ(役:本多正信) |
茶々の次男 | 作間龍斗(役:豊臣秀頼) |
秀頼の母 | 北川景子(役:茶々) |
秀吉の正室 | 和久井映見(役:寧々) |
脚本 | 古沢良太 |
さて、「どうする家康」は家康(リーダー)と家臣達(部下)との絆を描いた物語とも言えます。
個性的な家臣達(部下)をどう活かすのか?職場で「リーダー」の方ならきっと共感することでしょう。
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「どうする家康」第45話「二人のプリンス」のあらすじ。
大御所となった家康は古希を迎え、駿府城を居城として大阪城をけん制していました。それは…
関ヶ原で敗れ、牢人となった武士が豊臣のもとに集結しているからです。
憂慮した家康は、秀頼を二条城に呼び、豊臣が徳川に従うことを認めさせようとします。しかし、初めて世間に姿を見せた秀頼の麗しさに人々は熱狂。
脅威を感じた家康は、秀忠の世に憂いを残さぬためにも、自らの手で豊臣との問題を解決しようとするのです。
そんな中、豊臣が大仏を再建した方広寺の鐘に刻まれた文言が、大きな火種になるのでした。
「どうする家康」第45話「二人のプリンス」のネタバレ。
第45話「二人のプリンス」アバン(イントロ)
秀頼の成長が著しい。茶々は、家康に向けての牽制を隠しもしない。
もしその約束をお破るになるなら、その時は戦になっても仕方のない事。欲しいものは力で手にいれる。それが武士の世の習わしなのだから。
そう言い、家康から全てを取り返そうという気力に満ちていました。
⇒北川景子(キャスト)が「どうする家康」で演じるは「お市」と娘の茶々(淀殿)の二役。
一方で家康は、
昔のことばかり思い出す。儂も、そろそろかの。
と、自身の老いを自覚し、先がそう長くはない事を感じていました。
二人のプリンスとはもちろん「秀忠」と「秀頼」の両秀ですよね。秀忠のバックには大御所の家康が、
秀頼のバックには豊臣の権威と織田家の血を引く茶々の存在が天下をにらんでいます。
大阪の陣が近づいてきた45話。どうする家康ですね。
その時、家康は。
豊臣と戦をしたいわけではないが、避けられない時の事を考え、家康は大砲を英国から仕入れようと考えます。
「大砲は戦を防ぐためのものじゃ。大いなる力を見せつければ攻めてくる者もおらんじゃろ」
そう按針に言うが、その本心は揺らいでいました。
「乱世を生き延びる貴方こそ、戦乱を求むる者。戦なき世など作れぬ。まやかしを語るな」
という三成の言葉が家康の心を抉っていました。そんな時、氏真が家康を訪ねて来ました。
⇒松本潤は2023年大河ドラマ「どうする家康」でキャスト徳川家康を演じる。
老いた氏真と家康。
平穏に暮らす氏真の様子に心の底から羨ましがる家康、今の氏真の姿こそが、本来の家康の『性格』には合っているのでしょう。
しかし、その『才』故に安寧な人生は手に入りません。
戦なき世を作り、王道の治世を成す事ができるのは家康だという事を理解している氏真は、あの時の
そなたは、まだ降りるな。
という言葉を再度口にします。降りる事を許されぬ、あまりに長い道のりの苦しさに、
儂には無理かもしれん。
と家康が弱音を吐きます。
家臣たちが先に逝く中、『あの頃の自分』つまりは本当の自分を知ってくれているのは氏真だけという気持ちがあるから弱音もはけるのでしょう。
お前は立派にやっているという言葉をかけてもらっても、
成長などしておらん。平気で人を殺せるようになっただけじゃ。
と強い口調で返す家康です。その口調の強さがそのまま本来の優しき性を映し出しているように感じました。
⇒松本潤は2023年大河ドラマ「どうする家康」でキャスト徳川家康を演じる。
長い人生のなかで、一つ戦が終わっても、新たな戦を求め集まる者がいることを目の当たりにしてきた家康。
だからこそ、安寧の世を求めて戦い、その世が来ても、また争いの火種を見つけてくる者達がいるという現実に疲弊し、落胆している様が良く分かる二人の会話でした。
儂の生涯ずっと…死ぬまで、死ぬまで…、死ぬまで戦をし続けて。
一体何になるのだという魂からの悲鳴を上げる家康を氏真は抱き寄せ、
弱音を吐きたいときは、この兄が全て聞いてやる。
お主に助けられた命もある事を忘るるな。本当のお主に戻れる日もきっとくる。
そう宥める氏真と、静かに涙を零す家康の姿に、背負ったものの違いと才覚の異なりで、これほどまでに人生が変わってしまいました。
それを理解し合っているからこその哀しさが迫ってきて圧巻でした。
⇒溝端淳平(キャスト)が「どうする家康」で演じるは今川氏真。(大河初出演)
二代将軍・秀忠の苦悩。
家康の跡を継ぐ形で征夷大将軍となった秀忠は、一人眠れぬ夜を過ごす事が多くなっていました。偉大な父親や秀頼に比べ、自分がいかに凡庸かを理解していたからでしょう。
世間で流行している徳川と豊臣の覇権争いを揶揄する歌に、自分は出て気もしません。
「取るに足りない者だと思われているのです」。「もし家康が死んだら、自分と秀頼の一騎打ちになる」。
全てにおいて自分に勝る秀頼の戦いになったら、
私は負けます。負ける自信がある。
と言い切る秀忠に胸がギュウと締め付けられる思いになりました。
秀忠にしてみれば、家康は最初から偉大な父親です。
『戦の徳川』と言われる様を見て来たのだから、自分は家康からなんの才も受け継いでいないと思うのも当然です。
そんな自分自身を本気で責めている秀忠に家康が伝えた言葉がまた見事でした。
今の秀忠には、かつての自分。戦乱のなかで捨てざるをえなかった優しさや柔らかさ、明るさを、秀忠は全て持っているのです。
家康から見て眩しいと感じる秀忠は、安寧の世の象徴であるのでしょう。
⇒森崎ウィン(キャスト)が「どうする家康」で演じる徳川秀忠とは。
豊臣家のプリンス・秀頼。
秀頼の父・秀吉は、
人を知るには下から見上げるべし。
と家康に説いていたことがありましたね。人は自分より下だと思う相手と対する時、本性が現れると。
秀頼はその血を引き継いでいるのか、それとも茶々の入れ智恵なのか?二条城会見で秀頼は老齢の家康を気遣うようにして上段に座らせました。
品格のある立ち居振る舞い、家康への丁重に詫びを入れる姿、家康は、秀頼にしてやられることになったのです。
家康は秀頼を「涼やかで様子のいい秀吉」と評し、底知れぬ恐ろしさを感じたことでしょう。
⇒作間龍斗(キャスト) が「どうする家康」で演じるは「豊臣秀頼」
徳川家のプリンス・秀忠。
徳川家のプリンス・二代将軍徳川秀忠は、将軍職を引き継いでも自信なさげに家康に話す姿を見て頼りない印象がぬぐい切れません。
関ケ原の戦いが終わっても徳川と豊臣の戦は終わっていません。両家の駆け引きの厳しさを把握しきれていない様子です。
顔つきに焦りや不安が強く感じられ、夜眠れずに思いにふける秀忠の暗い面持ちのシーンが象徴しています。
秀忠は家康に訴えます。自分は秀頼に負けると…。
秀頼は織田と豊臣の血を引く者。私は凡庸なる者です。
と卑下する秀忠。
しかし、父・家康は…
そなたはな、わしの才をよく受け継いでおる。
と、思いも寄らぬ言葉に心が揺れ動きます。
弱いところじゃ。そしてその弱さをそうやって素直に認められるところじゃ。
わしはそなたがまぶしい。それを大事にせい
家康は戦国武将として戦乱の中で生き自身の弱さを捨てました。強者だと思っていた父の本心に触れ、秀忠は動揺していました。
「其方はな、儂の才を良く受け継いで折る」「弱いところじゃ。そしてその弱さを素直に認められるところじゃ」と言う言葉は、真っ直ぐに秀忠の心に刺さったと感じました。
そして、目に涙を滲ませながらも…
徳をもって治めるのが王道。武をもって治めるが覇道。
覇道は、王道に及ばぬもの。
と食らいつくようにかつて今川義元から家康が学んだ天下人の志を述べるのでした。
「それを大事にせい」と伝え、「よいか。戦を求める者達に天下を渡すな」と言い、王道と覇道とは何かと説くことで、秀忠こそが、王道を成す者と信じていると伝えます。
儂の志を受け継いでくれ。
武をもって治めるのではなく、秀忠の徳をもって安寧の世を繋いで行けという家康の言葉は、そのまま遺言と言っても過言はないでしょう。
戦国の世から安寧の世へという志が、強く、気高く受け渡ったように感じました。
涙ながらに父の言葉を受け入れ、意を決して立ち去る姿には、“偉大なる凡庸”だからこその強さが滲み出ていました。
⇒森崎ウィン(キャスト)が「どうする家康」で演じる徳川秀忠とは。
「どうする家康」のあらすじまとめはこちらです。
⇒大河ドラマ2023年「どうする家康」のあらすじ(ネタバレ)と感想のまとめ一覧。
紀行。京都府、京都市。
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「どうする家康」第45話「二人のプリンス」の感想。
茶々には織田家の血が流れているのが良く分かる45話でした。しかし、市ほどの思慮深さはないのかもしれません。
自慢の息子である秀頼が、ただ時を待つだけで真の天下人になるのは我慢がならないのでしょう。
「欲しいものは力で手に入れる」という言葉通り、鐘の銘に家康の忌み名を入れ真っ二つに斬り、豊臣こそが君であると入れ込む事で、家康を挑発します。
一方、人生の残り時間の少ない家康も、このまま身罷るわけにはいかないと立ち上がらざるを得ません。
「恐らく避けられませぬな」という正信に「とうとう、戦か…」と答え、深く息を吐く家康の様子に、底知れぬ恐ろしさと覚悟を感じました。
『どうする家康』は、各人物にスポットを当ててきたことによって、視聴者が感情移入しやすい作りになっていると感じています。
その人物が今なにを考え、どう感じているのかを視聴者自身の心で感じることができますよね。
キャスト、脚本、作品に関わる全ての人に「お見事」としか言いようがありません。
視聴者の感想。
引用:ヤッフーニュース
今回も良い回でした。
秀頼の完璧な立ち居振る舞いと垣間見るドス黒さ、それは淀殿の願う通りに育ったのだと思いましたね。
淀殿は、我が子が犠牲になったとしても、積年の恨みを晴らし天下を手中にしたい。いわゆるダークサイドなんだろうな。
戦乱から抜け出そうとはしていない。 秀忠にかけた家康の言葉、慈愛に満ち希望を感じさせます。先の世を考えている言葉。
秀忠もどんなにか救われた事か。 氏真が弟よ、と、声を掛けたところは涙が出てしまったよ。共に育った二人。良いシーンでした。
まとめ。
次週は第46話「大阪の陣」です。
「信長や秀吉と同じ地獄を背負い、あの世へ行く」という家康の言葉に背筋が伸びる思いです。
史実としての結果は知っていても、このドラマでは人物がどう描写されるのか。固唾をのむ気持ちで、46話の放送を待ちたい。
大河ドラマ俱楽部の管理人です。
NHK大河ドラマをこよなく愛し毎週楽しみに視聴しています。
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