2022年「鎌倉殿の13人」でキャストの大泉洋さんが演じる源頼朝を紹介します。
愚痴が多く、女性関係も緩い「鎌倉殿の13人」の頼朝は三谷幸喜作のコミカルと非情が混じりあい生の大泉洋とオーバーラップするシーンがとても多くあります。
大泉洋さんは三谷さんの大河ドラマ前作「真田丸」で真田昌幸の嫡男・真田信幸(信之)を演じましたね。
後半は家康のご機嫌もとらなければならない真田家の“お兄ちゃん”の苦労を魅せてくれました。
弟の信繁(幸村)とは関ケ原では敵味方になりますが、三谷さんは兄弟愛を描いていました。
ところで、源頼朝は歴史上で初めての武家政権である鎌倉幕府を作った人物として有名です。
「鎌倉殿の13人」の主役である小栗旬さん演じる北条義時は、頼朝の死後に鎌倉幕府の実権を握りました。
個人的には大泉洋さんの源頼朝と小池さんの女将軍・政子の演技に注目しています。
伊豆山神社、伊豆の地名の発祥地で源頼朝と北条政子が結ばれた場所。
(〒413-0002 静岡県熱海市伊豆山708−1)
源頼朝は誰もが知っている鎌倉幕府の初代征夷大将軍です。
源頼朝は鎌倉幕府を作った、初代の鎌倉幕府将軍です。
1147年に源義朝の三男として生まれた頼朝は、平治の乱で義朝が平清盛に負けると、伊豆に島流しにされました。
伊豆では北条時政の娘、北条政子と出会い結婚します。その後、1180年に平氏打倒のため東国の武士と共に兵を挙げ、各地で戦いを重ねていきます。
当時は平氏が勢力を伸ばしていたため武士を集めるのに苦労しましたが、頼朝は領地の支配権を与えることを約束に、見方を増やしていきました。
弟の源義経らとも手を組み、遂に1185年、壇ノ浦の戦いで平氏を滅ぼします。
1192年に頼朝は征夷大将軍に任じられ、初めての武家政権を立ち上げて鎌倉を拠点に政治を行います。
鎌倉を本拠として関東を制圧し戦功のあった末弟・源義経を追放します。その後、諸国に守護と地頭を配して力を強め、奥州合戦で奥州藤原氏を滅ぼします。
そして、建久3年(1192年)に征夷大将軍に就くのです。ですので昔は「(いいくに=1192)作ろう鎌倉幕府」って覚えましたよね。
しかし最近ではこの文が教科書には載っていないようです。教科書も変わるのですね。その後、1199年に落馬で亡くなってしまいました。
頼朝の死後、源氏の世は長くは続かず、やがて北条氏が実権を握っていくこととなります。「鎌倉殿の13人」ではどのように描くのでしょうか?
それはさておき鎌倉幕府は約150年続きました。しかし、1333年足利尊氏や新田義貞らによって滅ぼされ歴史は次の時代に入るのです。
大泉洋が演じる「源頼朝」は第1話「大いなる小競り合い」から登場します。当時の伊豆は平家の支配下にありました。
⇒「鎌倉殿の13人」第1話「大いなる小競り合い」のあらすじ(ネタバレ)感想とキャスト。
上総広常ら坂東武士たちの支持を得て、富士川の戦いで平家と戦わずして追い返すことに成功した第9話「決戦前夜」。
その後、東国の反対勢力(佐竹氏ら)を討伐し、頼朝はおおむね東国の主だった豪族を配下に収め御家人と鎌倉殿になりました。
⇒「鎌倉殿の13人」第9話「決戦前夜」のあらすじ(ネタバレ)感想とキャスト。
治承4年(1180)に打倒平家の兵を挙げた源頼朝。鎌倉殿の13人では、第10話「根拠なき自信」で描かれています。
同年12月、頼朝は鎌倉に邸宅を建築しました。鎌倉幕府の原型ですね。
⇒「鎌倉殿の13人」第10話「根拠なき自信」のあらすじ(ネタバレ)感想とキャスト。
第11話「許されざる嘘」の放送時は平家打倒を目的とした坂東武士たちと主従関係を結ぶことになりました。
坂東武士は頼朝の「御家人」となりました。
やがて「御家人」は、身分的な呼称として定着し御家人の統制と鎌倉市中の警備する侍所が設置されるのです。
侍所の長官は「別当」といい、初代の別当は横田栄司さんが演じる和田義盛が務めました。
侍所の次官に相当するのが「所司」です。初代の所司は中村獅童さんが演じる梶原景時が務めたのです。
二人とも鎌倉殿の13人の一人ですね。
第11話「許されざる嘘」で御家人に論功行賞を行い平家打倒の一歩を築くのです。
「頼朝は歴史上のヒールだ」という歴史学者の方もいますよね。
「鎌倉殿の13人」でも第15話「足固めの儀式」で頼朝のために尽くしてくれた上総広常を謀殺(ぼうさつ)しています。
15話で佐藤浩市さんが演じる上総広常が頼朝によって命を絶たれますが、放送の際には三谷とメールのやり取りがあったそうです。
そのコメント:引用:ヤッフーニュース
「本当にあれで日本中から嫌われましたけれども(笑)。やっぱりあんなにおもしろい回はないなと思いましたね。あのときも三谷さんからメールが来て『案の定、日本中を敵に回しましたね』ってひとこと目に書いてあって、最後に『でも僕は大好きです』って書いてあっ て(笑)。あきらかに面白がってますよね(笑)。三谷さんの歪んだ愛が私をいつも襲ってます(笑)」
又、敵意のない従兄弟の木曽義仲を第16話「伝説の幕開け」で描いているように討ち取ってしまのです。
さらに自分の長女・大姫(南沙良、幼少期は落井実結子)と婚約させた義仲の息子・義高も殺してしまうのです。
第17話「助命と宿命」で描かれています。
そして、ついに平家滅亡の立役者である弟の源義経も死に追い込んでいくのです。敵になりそうな人間は片っ端から殺してしまってはヒールと呼ばれてもしかたがありません。
でもそれが坂東武士(北条家)が権力を握る歴史的な1ページだったのかもしれません。
⇒「鎌倉殿の13人」第15話「足固めの儀式」のあらすじ(ネタバレ)と感想。
鎌倉殿の13人第20話「帰ってきた義経」のエンディングではいままで見たことがない頼朝がいました。
週タイトルの意味は奥州に「帰ってきた義経」だと思っていましたが、三谷幸喜は鎌倉に「帰ってきた義経」を表現したかったのでしょう。
しかし帰ってきた義経は「無言」でした。頼朝がいくら話しかけても返答はありません。頼朝の前の義経は「首樽」でした。とても儚くも空しい兄弟の再会でした。
⇒「鎌倉殿の13人」第20話「帰ってきた義経」のあらすじ(ネタバレ)と感想。
建久元年(1190年)源頼朝は大軍を率いて上洛しました。建久3年(1192年)後白河法皇が崩御した後に征夷大将軍になっています。
⇒「鎌倉殿の13人」第22話「義時の生きる道」のあらすじ(ネタバレ)と感想。
権力の基盤を固めるため頼朝は政子と大姫と共に上洛します。
しかし、この上洛で頼朝は二人の身内を亡くします。徐々に自身の死期が近づいていることも察しているようです。
⇒「鎌倉殿の13人」第24話「変わらぬ人」のあらすじ(ネタバレ)と感想。
第25話は「天が望んだ男」のエンディングで頼朝は義時と別れて鎌倉に戻ります。
その山中で落馬。心をいつも許している平九郎(盛長)の叫び声に反応することなく最期を迎えるのです。
⇒「鎌倉殿の13人」第25話「天が望んだ男」のあらすじ(ネタバレ)と感想。
大泉洋さん演じる源頼朝は1話から26話まで登場しますので鎌倉幕府の夜明けを堪能して下さい。
鎌倉殿の13人に出演した他のキャスト一覧はこちら
⇒大河ドラマ2022「鎌倉殿の13人」のキャスト一覧。残りのキャスト発表。
大泉洋さんは「鎌倉殿の13人」の源頼朝役を演じ通して感じたこと、そして三谷幸喜脚本の面白さについて次のように語っていました。
引用:ヤッフーニュース
『日本にもこんなにすごいドラマがあるんだ!』って自慢したくなるような。僕は全部の大河ドラマを見てるわけじゃないし、全部のテレビドラマを見てるわけじゃないから、あくまで僕の個人的な感想だけど、そう思えるようなドラマですよね。
三谷さんが書いているので、単純な面白さ、笑いの要素もあるんだけど、笑いから“どシリアス”への振り幅がすごくて。
よくファンの皆さんが『風邪引きそうだ』とか言っていますが、本当にそんな感じですよね。笑ってたところからこんなシリアスになっちゃうんだ、とかね」
大泉さんがコメントしていたように、三谷さんが大泉洋をキャスティングした訳は頼朝を演じるふり幅だと感じました。
そのふり幅を演じることができるのがまさに大泉洋さんの魅力だと思います。
大泉洋さんの大河ドラマ出演と朝ドラの出演一覧はこちら。
⇒大泉洋が出演した「大河ドラマと朝ドラ」の作品名とキャスト名一覧。
大泉洋さんは映画にも多数出演しています。その一覧はこちら。
前作の三谷幸喜作・真田丸では「おかしみと愛しさを感じる」真田信之でしたが、今回の源頼朝は時には非情に、時にはコミカルにと振り子の幅が大きかったと思います。
頼朝は鎌倉幕府を作った初代の鎌倉幕府将軍であり、物語を始める重要な人物です。
「鎌倉殿の13人」の主役、北条義時は、頼朝が亡くなった後に鎌倉幕府を動かしていく人物です。
源頼朝の生涯をおさらいすることで、「鎌倉殿の13人」の登場人物も、少しずつ見えてきたのではないでしょうか。
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